CliPS - Clinical Presentation Stadium - @TOKYO2013(全25回)

シリーズ解説

『CliPS(Clinical Presentation Stadium)』は、限られた時間の中で、プレゼンター自身が経験した「とっておきの患者エピソード」や聞いた人が「きっと誰かに話したくなる」ような興味深い症例を、テイクホームメッセージを添えて伝える「症例の面白さ(学び)」と「語りの妙(プレゼンスキル)」を魅せるプレゼンテーション番組です。プレゼンターは、ケアネットでお馴染みの達人ドクターから若手医師や研修医まで、年齢も診療科も超えた多様なナレッジや価値観を、いくつものパールがつまったツイストの効いたストーリーに載せて競演します。さぁ、あなたも『CliPS』の世界で、学び、楽しんで下さい!
本シリーズは、2013年4月28日 首都医校コクーンホールB(東京都新宿区)において、公開収録されたものです。

吉野 鉄大 先生 慶應義塾大学医学部 漢方医学センター 助教伊藤 裕司 先生 諏訪中央病院 内科総合診療部(卒後9年)山中 克郎 先生 諏訪中央病院 内科岡田 正人 先生 聖路加国際病院 アレルギー・膠原病科 部長岸本 暢将 先生 聖路加国際病院 アレルギー・膠原病科(成人、小児) 医長香坂 俊 先生 慶應義塾大学 循環器内科 専任講師六反田 諒 先生 聖路加国際病院 アレルギー・膠原病科菅原 康志 先生 自治医科大学 形成外科遠井 敬大 先生 川崎セツルメント診療所小林 健二 先生 聖路加国際病院 一般内科 医長飯島 勝矢 先生 東京大学 高齢社会総合研究機構 准教授駒井 好信 先生 がん研究会有明病院 泌尿器科上原 由紀 先生 順天堂大学医学部 総合診療科/感染制御科学篠田 雄一 先生 上尾中央医科グループ 三郷中央総合病院 リハビリテーション科 部長星合 繁 先生 ほしあい眼科国枝 武重 先生 松波総合病院 総合内科藤原 玲子 先生 国立循環器病研究センター 心臓血管内科部門杉原 正子 先生 慶應義塾大学 精神神経科教室井村 春樹 先生 洛和会音羽病院 感染症科・総合診療科福井 早矢人 先生 順天堂大学医学部附属順天堂医院 総合診療科

選択中の番組

突然の片麻痺、構音障害 【吉野鉄大】

このタイトル『突然の片麻痺、構音障害』のような患者さんをみたとき、どのようなことを思い浮かべるでしょうか? おそらく診断は脳梗塞で良いだろうと。そして、治療計画、リハビリ、再発予防、介護状況など様々な側面にまで考えは及ぶでしょう。そういった様々な脳梗塞のマネージメントのうち、一番最初の診断のところでしていただきたい「あること」についてお話しします。患者さんの血液を採った時、一滴だけあることに使っていただきたいのです。

収録時間 00時間07分02秒

幸運にも彼女は肺炎になった 【伊藤裕司】

近年、認知機能障害の患者さんに出会う機会は増えています。そして、その際にはしばしば「病歴のとりづらさ」や「診察への抵抗」に苦慮します。今回登場された伊藤先生も、正直言って、それらの患者さんには煩わしさや苦手意識を感じていたそうです。今回ご紹介する患者さんに出会うまでは・・・。治らないと思っていた病気が治るって素晴らしい!そんな症例です。

収録時間 00時間09分30秒

診断の目利きになる 【山中克郎】

山中先生が日々の診断で気をつけていることはなんでしょうか?「はじめの1分間が何より大切」、「患者さんと眼の高さを合わせる」、「患者さんは本当のことを言ってくれない」、「キーワードから読み解く」、「診断の80%は問診による」、「典型的な症状をパッケージにして問う」など。診断の達人である山中先生の『攻める問診』メソッドの原点がここに表されています。患者さんの心をつかみ、効果的な病歴聴取や診察を行うためのさまざまなTIPSをご紹介いただきます。山中先生の話芸の素晴らしさにグイと引き込まれること必至です。

収録時間 00時間09分21秒

Good Morning, NY! 【岡田正人】

岡田先生が、研修時代を過ごされたニューヨークでのお話。右も左もわからなかった異国の病院で生き残るために、若かりし頃の岡田先生は「日本人らしさ」を武器にして、一貫した態度で信頼を勝ち得たそうです。それはすなわち、「礼儀正しく」、「いい加減なことを言わない」、「やり遂げる」ということ。それらの大切さが身にしみて感じられる、ある患者さんとの感動的なエピソードを語っていただきます。 2年目に出会った、50歳女性。原因不明でICUで発熱が続き、意識不明。その時、岡田先生は?二つの別々に見えるものも実は一つに繋がっている???岡田先生の患者さんへのコミュニケーション哲学も必見です。

収録時間 00時間10分55秒

不明熱 【岸本暢将】

不明熱と言えば、英語で「FUO (Fever of Unknown Origin)」と呼ばれますが、むしろ「Fever of Too Many Origins」と呼ぶべきケースが増えています。つまり、あまりにも原因の可能性が多すぎてよく分からない状態。膠原病科の岸本先生のところに、2ヶ月間も熱が下がらず、10kgの体重減、消化管に潰瘍、動脈瘤のある、36歳男性の症例をご紹介いただきます。学習的視点も踏まえた岸本先生の分かりやすいプレゼンテ-ションも必見です。

収録時間 00時間12分42秒

Ooops! I did it, again... 難しい呼吸困難の鑑別 【香坂俊】

呼吸困難をテーマに2つの症例を紹介いただきます。ひとつめは一ヶ月前から労作性呼吸困難があり、起座呼吸と発作性夜間呼吸困難という典型的な心不全症状を呈する患者さん。肺の写真は全面的にかなり白く写っていました。ふたつめは発熱と呼吸困難があり、CTによると肺の中の一箇所だけが白く抜けている患者さん。白血球も正常よりもかなり高く、白い部分に細菌感染があることがうかがわれます。この一見ありふれた症例も、SOAPの順序を誤ると、、、非常に重要なメッセージが導き出されます。

収録時間 00時間07分22秒

Shock 【六反田諒】 

とびきり印象的なショックの症例を紹介します。イタリアンレストランに勤務されている61歳の男性で、主訴は「気分が悪い」、それ以外はまったく症状がありません。血圧66/42 mmHg、脈拍114/minとショック状態ですが、熱はなく、サチュレーションも正常です。不思議なことに、過去20年間、毎年1回ずつ同様の症状に陥ると言います。さて、この患者さんはいったい何が原因でショック状態に陥っていたのでしょうか?

収録時間 00時間09分07秒

外見の医療 【菅原康志】

形成外科医の立場から人の「外見」という機能を語ります。顔の機能のうち「外見」という機能は、生命に直接関係ないものの、社会生活を営む上で需要な役割を果たしています。では、「正常な顔」とはいったい何なのか、「魅力的な顔」とはどういう顔なのか?「外見」に関する様々な問いを我々に投げかけます。近い未来、「顔」の移植ということもあり得るのでしょうか?

収録時間 00時間08分58秒

What a Good case!【岡田正人】

症例は29歳の女性。発熱と前胸部痛を主訴に来院されました。胸部レントゲン・CTにて両側肺多発結節影を認め呼吸器内科に入院。血便も出現し、下部消化管内視鏡検査では内痔核とポリープのみが認められました。やがて、いくつもの上気道症状が出現。気管支鏡TBLB検査を実施したところ、ある重篤な疾患が診断名に浮上しました。さて、ここで採用された治療選択とはなんだったのでしょうか。意外性といくつもの重要な教訓に満ちた珠玉のプレゼンテーションをお楽しみください。

収録時間 00時間12分38秒

首を動かすと電気が走る【山中克郎】

山中先生がかつて失敗して「痛い目」にあった症例をご紹介いただきます。60歳の男性で、主訴は「首を動かすと電気が走る」とのこと。やがて両肩に強い痛みが出現。整形外科では異常なしと言われましたが、首が後屈できないほどで、寝たきりとなり、オムツでトイレを済ませています。38℃の発熱があり、抗菌薬を投与するも、耳が聞こえない、心雑音が出現するなど、次から次へと異常箇所が増えていきました。さて、皆さまは何を考え、どのような検査・治療に進みますか? ぜひ心に留めていただきたい教訓的なプレゼンテーションです

収録時間 00時間08分51秒

木を診て森も診る【遠井敬大】

46歳男性の糖尿病患者さん。従来HbA1C 7%と比較的良好なコントロールを保ってきましたが、この半年間でいっきにHbA1C 10.5%まで悪化してしまいました。教育入院やインスリン導入を勧めるも、患者さん本人からは「それは出来ない」と強い拒絶を示され、打つ手が限られてしまいました。さて、この患者さん、疾患(=木)だけを見ていてはわからなかったのですが、実は今回の悪化の背景にはいくつかの社会的・心理学的な要因があったのです。家庭医ならではの視点のプレゼンテーションです。

収録時間 00時間05分29秒

なぜキズを縫うのか【菅原康志】

外科医と言えば「縫う」ものとのイメージが強いかと思いますが、それではそもそもなぜ傷を縫うのでしょうか?  額の傷を昨日縫合されたばかりの患者さんが紹介されてきたとき、菅原先生はすぐに抜糸をしてしまいました。はたしてそれはなぜだったのでしょうか?知っているようで案外知らない、傷の治るメカニズムや、縫合のメリット/デメリットなどを形成外科のプロフェッショナルがわかりやすく解説します。

収録時間 00時間08分15秒

半年間にわたる間欠的な腹痛【小林健二】

慢性の腹痛といえば、生命予後に関わるものは少なく、機能的なものが比較的多いために、ついつい甘く考えて真剣に話を聞かない、ということになりがちです。しかしながら、そのような診療を繰り返していると痛い目に合うこともある、という症例をプレゼンテーションしていただきます。症例は55歳女性。半年前から明け方に臍周囲から下腹部の張るような痛みで覚醒するようになりました。排便で症状は改善します。内視鏡検査では大腸メラノーシスと痔を指摘されたのみで、身体所見も血液検査も異常なしでした。多くのかたは過敏性腸症候群を疑われたと思います。しかし実際は・・・?

収録時間 00時間09分40秒

高齢者高血圧管理におけるUnmet Medicak Needs: 『血圧変動』に対してどう考える?【飯島勝矢】

高血圧患者さんの降圧治療に際しては、近年まで、適正値に近ければ近いほどよい、下げれば下げるほどリスクが減ると信じられてきました。しかしながら、最近の研究によると、そのような降圧一辺倒の治療ではかえってリスクが高まることがあることがわかっています。特に高齢者においては、血圧変動が相当に顕著である例が珍しくありません。1ポイントの血圧だけでなく、幅広い視点からの血圧管理が望まれているのです。今日からの高血圧治療にすぐにお役立ていただけるプレゼンテーションです。

収録時間 00時間14分13秒

患者満足度 【岸本暢将】

「優秀な医師は『技術者』であり『芸術家』である」という言葉があります。技術者はともかく、芸術家とは何か。すなわち、患者さんに心地よさや安全、希望、満足を提供する存在であるということです。しかしながら、医師としてのこのような側面について学ぶ機会はあまり多くありません。それでは「患者満足度の高い医師」とはどのような存在なのでしょうか? 実は、ある因子が満足度にきわめて大きく関与していることがわかってきました。すべての若いドクターに見ていただきたいプレゼンテーションです。

収録時間 00時間06分49秒

ガイドラインって、そんなに大事ですか? 【香坂俊】

例えば、急性心筋梗塞とみられる65歳の男性が病院に搬送されたとします。心電図を見ると著明にSTが上昇していました。現在におけるこのような患者さんへの標準的な治療のひとつは、バルーンやステントを用いて狭窄した血管を広げることでしょう。 それをカルテに記載しつつ、診断〜治療とすすめていくわけですが、さてここで問題。上記を実行するためには果たしてどれだけ沢山の「ガイドライン」を参照する必要があると思われますか? 生死に関わる現場でガイドライン云々というのは綺麗事ではないか、という意見もしばしば聞かれます。果たしてガイドラインって、そんなに大事なのでしょうか?

収録時間 00時間08分38秒

EBM or XBM?ーDecision making in clinical practiceー 【駒井好信】

68歳の男性、主訴は「左のタマが腫れてきた」とのこと。検査の結果、HCG(絨毛がんの腫瘍マーカー)が409と高値で、腹部CTにてリンパ節腫脹がみつかりました。初期診断は左精巣絨毛がんと進行胃がん。EBMに従い、ともに切除術を施行しましたが、術後も腫瘍マーカーは悪化の一途をたどり、化学療法施行にも関わらず25万超まで上昇。さらには多発肝転移、肺転移にまで至ってしまいました。
がんはエビデンスの豊富な疾患分野ですが、本例に類似の症例は非常に稀で(31例の報告のみ)、もはやEBMのみに頼っていては治療困難です。
そこで本例ではEBMのみならず経験に基づく治療(XBM)との合わせ技で治療を行うことを決断しました。さて、その結果・・・。

収録時間 00時間10分03秒

原因不明を繰り返す発熱 【上原由紀】

総合診療科の外来では「不明熱」の患者さんがたくさん訪れます。今回ご紹介するのもそんな患者さんの症例です。
26歳男性で、主訴は42℃に及ぶ発熱および頭痛。結節性紅斑と頸部リンパ節の腫脹が認められました。数年前にも40℃台の発熱を繰り返して入院したものの、原因不明のままとなっているとのこと。
血液培養を行い、記者出身の医師がしつこく問診を繰り返した結果、浮かび上がってきた答えとは・・・。

収録時間 00時間09分23秒

脳卒中後の固定した麻痺 ―数年経過しても治療により改善するのか?― 【篠田雄一】

脳卒中後、何年も経過して麻痺が固定化してしまった例にしばしば遭遇します。痙縮・拘縮に至ったこのような患者さんには、手の施しようがないと従来は考えられてきました。しかしながら、2010年から本邦でもボツリヌス治療が保健適応になり、ADLの改善が期待できるようになりました。今回のプレゼンテーションは、このボツリヌス療法と、経皮的電気刺激(TENS)とを併用して治療を行った症例についての報告です。さて、まったく動かすことのできなくなった患者さんの上肢には、どの程度の改善が見られたのでしょうか。

収録時間 00時間06分04秒

眼科での恐怖の糖尿病 【星合繁】

今回のプレゼンテーションでは眼科医の視点から糖尿病を考えてみます。
糖尿病の合併症と言えば生死に関わるもの(腎障害など)もありますが、人間が人間らしく生きていくためには視力を残存させることも非常に重要なことと言えます。ところが現在、日本人の失明原因の第2位(1位の緑内障と僅差)が糖尿病網膜症となっています。内科医と眼科医の連携はまだまだ十分ではないと言えそうです。

収録時間 00時間07分37秒

顔を赤くするのは、すれてない証拠? 【国枝武重】

症例は70代男性の胸痛。1~2週間チクチクした鋭い痛みが一日中持続しており緊急性は低そうです。各種の検査をしても特徴的な所見に乏しく、決め手に欠けました。いったいこれはどんな疾患だったのでしょう? 実は、その大きなヒントがこの一見奇妙なタイトルに凝縮されているのです。さて、もうおわかりになったでしょうか。

収録時間 00時間08分47秒

失神恐るるに足らず? 【藤原玲子】

患者さんが、目の前で突然意識を失って倒れてしまったとします。まず一番最初に行うべきことはなんでしょうか?「失神」は原因疾患によって予後が大きく異なりますので、早期の段階での正しい見極めが重要です。このプレゼンテーションでは、76歳女性の症例を題材に日常臨床でしばしば遭遇する「失神」への対応を解説していただきます。

収録時間 00時間06分55秒

背部痛で救急搬送された82歳男性 【杉原正子】

症例は82歳の男性。背部痛を主訴に救急外来に搬送されました。しかしながらバイタルでも画像検査でもこれといった異常が見られず痛み止めのみ処方。その一週間後に再び救急搬送された患者さんは、激しい痛みを訴えていましたが、やはりバイタルは安定していました。ご家族は「認知症で甘えが出たのかしら」と言っています。ところが…。プレゼンターが研修医時代に遭遇した苦い経験を、教訓をこめて語っていただきます。

収録時間 00時間08分14秒

免疫不全の患者さんが歩いてきた 【井村春樹】

症例は59歳男性。悪性関節リウマチ、Caplan症候群という既往を持ち、強く免疫抑制をかけられている患者さんです。発熱やだるさを主訴に、歩いて外来受診されました。全身状態は良好で、診察で特記すべき所見は見つからず、熱冷ましのみ処方にて帰宅となりました。 その5日後、胸部CTで浸潤影があり、入院となりました。
しかしながら、この患者さんは肺炎を疑うにしてはまったく呼吸器症状が無かったのです。
さて、次に打つべき手とは、そしてこの患者さんの診断結果とはいったい何だったのでしょうか?

収録時間 00時間07分40秒

初発痙攣にて搬送された 22歳女性 痙攣の鑑別に難渋した1例 【福井早矢人】

症例は22歳の女性。回転性めまいの後、2分程度の初発痙攣があり救急搬送されました。診察・検査の結果、特記すべき所見はほとんど見あたらず、LAC5.1とやや上昇を認めるのみ。精査のため入院となりました。 その後、明らかな異常の無いまま第5病日に退院。原因はわからないままでしたが、「重篤な疾患はルールアウトされた」と判断されたわけです。
ところが、これは全くの誤りだったのでした。退院翌日から異常行動が出現し、3日後に再び痙攣発作で緊急再入院。しかし、やはり異常所見なく打つ手なし。やがて幻聴・幻覚が次々に出現し、暴力行為や意思疎通困難にまで至ってしまったのです……。
決して症例数は多くないものの、早期の治療開始で回復も望めるとされるこの疾患。ぜひこのプレゼンテーションをきっかけに鑑別リストに加えてみてください。

収録時間 00時間07分08秒

配信中の番組

突然の片麻痺、構音障害 【吉野鉄大】

このタイトル『突然の片麻痺、構音障害』のような患者さんをみたとき、どのようなことを思い浮かべるでしょうか? おそらく診断は脳梗塞で良いだろうと。そして、治療計画、リハビリ、再発予防、介護状況など様々な側面にまで考えは及ぶでしょう。そういった様々な脳梗塞のマネージメントのうち、一番最初の診断のところでしていただきたい「あること」についてお話しします。患者さんの血液を採った時、一滴だけあることに使っていただきたいのです。

幸運にも彼女は肺炎になった 【伊藤裕司】

近年、認知機能障害の患者さんに出会う機会は増えています。そして、その際にはしばしば「病歴のとりづらさ」や「診察への抵抗」に苦慮します。今回登場された伊藤先生も、正直言って、それらの患者さんには煩わしさや苦手意識を感じていたそうです。今回ご紹介する患者さんに出会うまでは・・・。治らないと思っていた病気が治るって素晴らしい!そんな症例です。

診断の目利きになる 【山中克郎】

山中先生が日々の診断で気をつけていることはなんでしょうか?「はじめの1分間が何より大切」、「患者さんと眼の高さを合わせる」、「患者さんは本当のことを言ってくれない」、「キーワードから読み解く」、「診断の80%は問診による」、「典型的な症状をパッケージにして問う」など。診断の達人である山中先生の『攻める問診』メソッドの原点がここに表されています。患者さんの心をつかみ、効果的な病歴聴取や診察を行うためのさまざまなTIPSをご紹介いただきます。山中先生の話芸の素晴らしさにグイと引き込まれること必至です。

Good Morning, NY! 【岡田正人】

岡田先生が、研修時代を過ごされたニューヨークでのお話。右も左もわからなかった異国の病院で生き残るために、若かりし頃の岡田先生は「日本人らしさ」を武器にして、一貫した態度で信頼を勝ち得たそうです。それはすなわち、「礼儀正しく」、「いい加減なことを言わない」、「やり遂げる」ということ。それらの大切さが身にしみて感じられる、ある患者さんとの感動的なエピソードを語っていただきます。 2年目に出会った、50歳女性。原因不明でICUで発熱が続き、意識不明。その時、岡田先生は?二つの別々に見えるものも実は一つに繋がっている???岡田先生の患者さんへのコミュニケーション哲学も必見です。

不明熱 【岸本暢将】

不明熱と言えば、英語で「FUO (Fever of Unknown Origin)」と呼ばれますが、むしろ「Fever of Too Many Origins」と呼ぶべきケースが増えています。つまり、あまりにも原因の可能性が多すぎてよく分からない状態。膠原病科の岸本先生のところに、2ヶ月間も熱が下がらず、10kgの体重減、消化管に潰瘍、動脈瘤のある、36歳男性の症例をご紹介いただきます。学習的視点も踏まえた岸本先生の分かりやすいプレゼンテ-ションも必見です。

Ooops! I did it, again... 難しい呼吸困難の鑑別 【香坂俊】

呼吸困難をテーマに2つの症例を紹介いただきます。ひとつめは一ヶ月前から労作性呼吸困難があり、起座呼吸と発作性夜間呼吸困難という典型的な心不全症状を呈する患者さん。肺の写真は全面的にかなり白く写っていました。ふたつめは発熱と呼吸困難があり、CTによると肺の中の一箇所だけが白く抜けている患者さん。白血球も正常よりもかなり高く、白い部分に細菌感染があることがうかがわれます。この一見ありふれた症例も、SOAPの順序を誤ると、、、非常に重要なメッセージが導き出されます。

Shock 【六反田諒】 

とびきり印象的なショックの症例を紹介します。イタリアンレストランに勤務されている61歳の男性で、主訴は「気分が悪い」、それ以外はまったく症状がありません。血圧66/42 mmHg、脈拍114/minとショック状態ですが、熱はなく、サチュレーションも正常です。不思議なことに、過去20年間、毎年1回ずつ同様の症状に陥ると言います。さて、この患者さんはいったい何が原因でショック状態に陥っていたのでしょうか?

外見の医療 【菅原康志】

形成外科医の立場から人の「外見」という機能を語ります。顔の機能のうち「外見」という機能は、生命に直接関係ないものの、社会生活を営む上で需要な役割を果たしています。では、「正常な顔」とはいったい何なのか、「魅力的な顔」とはどういう顔なのか?「外見」に関する様々な問いを我々に投げかけます。近い未来、「顔」の移植ということもあり得るのでしょうか?

What a Good case!【岡田正人】

症例は29歳の女性。発熱と前胸部痛を主訴に来院されました。胸部レントゲン・CTにて両側肺多発結節影を認め呼吸器内科に入院。血便も出現し、下部消化管内視鏡検査では内痔核とポリープのみが認められました。やがて、いくつもの上気道症状が出現。気管支鏡TBLB検査を実施したところ、ある重篤な疾患が診断名に浮上しました。さて、ここで採用された治療選択とはなんだったのでしょうか。意外性といくつもの重要な教訓に満ちた珠玉のプレゼンテーションをお楽しみください。

首を動かすと電気が走る【山中克郎】

山中先生がかつて失敗して「痛い目」にあった症例をご紹介いただきます。60歳の男性で、主訴は「首を動かすと電気が走る」とのこと。やがて両肩に強い痛みが出現。整形外科では異常なしと言われましたが、首が後屈できないほどで、寝たきりとなり、オムツでトイレを済ませています。38℃の発熱があり、抗菌薬を投与するも、耳が聞こえない、心雑音が出現するなど、次から次へと異常箇所が増えていきました。さて、皆さまは何を考え、どのような検査・治療に進みますか? ぜひ心に留めていただきたい教訓的なプレゼンテーションです

木を診て森も診る【遠井敬大】

46歳男性の糖尿病患者さん。従来HbA1C 7%と比較的良好なコントロールを保ってきましたが、この半年間でいっきにHbA1C 10.5%まで悪化してしまいました。教育入院やインスリン導入を勧めるも、患者さん本人からは「それは出来ない」と強い拒絶を示され、打つ手が限られてしまいました。さて、この患者さん、疾患(=木)だけを見ていてはわからなかったのですが、実は今回の悪化の背景にはいくつかの社会的・心理学的な要因があったのです。家庭医ならではの視点のプレゼンテーションです。

なぜキズを縫うのか【菅原康志】

外科医と言えば「縫う」ものとのイメージが強いかと思いますが、それではそもそもなぜ傷を縫うのでしょうか?  額の傷を昨日縫合されたばかりの患者さんが紹介されてきたとき、菅原先生はすぐに抜糸をしてしまいました。はたしてそれはなぜだったのでしょうか?知っているようで案外知らない、傷の治るメカニズムや、縫合のメリット/デメリットなどを形成外科のプロフェッショナルがわかりやすく解説します。

半年間にわたる間欠的な腹痛【小林健二】

慢性の腹痛といえば、生命予後に関わるものは少なく、機能的なものが比較的多いために、ついつい甘く考えて真剣に話を聞かない、ということになりがちです。しかしながら、そのような診療を繰り返していると痛い目に合うこともある、という症例をプレゼンテーションしていただきます。症例は55歳女性。半年前から明け方に臍周囲から下腹部の張るような痛みで覚醒するようになりました。排便で症状は改善します。内視鏡検査では大腸メラノーシスと痔を指摘されたのみで、身体所見も血液検査も異常なしでした。多くのかたは過敏性腸症候群を疑われたと思います。しかし実際は・・・?

高齢者高血圧管理におけるUnmet Medicak Needs: 『血圧変動』に対してどう考える?【飯島勝矢】

高血圧患者さんの降圧治療に際しては、近年まで、適正値に近ければ近いほどよい、下げれば下げるほどリスクが減ると信じられてきました。しかしながら、最近の研究によると、そのような降圧一辺倒の治療ではかえってリスクが高まることがあることがわかっています。特に高齢者においては、血圧変動が相当に顕著である例が珍しくありません。1ポイントの血圧だけでなく、幅広い視点からの血圧管理が望まれているのです。今日からの高血圧治療にすぐにお役立ていただけるプレゼンテーションです。

患者満足度 【岸本暢将】

「優秀な医師は『技術者』であり『芸術家』である」という言葉があります。技術者はともかく、芸術家とは何か。すなわち、患者さんに心地よさや安全、希望、満足を提供する存在であるということです。しかしながら、医師としてのこのような側面について学ぶ機会はあまり多くありません。それでは「患者満足度の高い医師」とはどのような存在なのでしょうか? 実は、ある因子が満足度にきわめて大きく関与していることがわかってきました。すべての若いドクターに見ていただきたいプレゼンテーションです。

ガイドラインって、そんなに大事ですか? 【香坂俊】

例えば、急性心筋梗塞とみられる65歳の男性が病院に搬送されたとします。心電図を見ると著明にSTが上昇していました。現在におけるこのような患者さんへの標準的な治療のひとつは、バルーンやステントを用いて狭窄した血管を広げることでしょう。 それをカルテに記載しつつ、診断〜治療とすすめていくわけですが、さてここで問題。上記を実行するためには果たしてどれだけ沢山の「ガイドライン」を参照する必要があると思われますか? 生死に関わる現場でガイドライン云々というのは綺麗事ではないか、という意見もしばしば聞かれます。果たしてガイドラインって、そんなに大事なのでしょうか?

EBM or XBM?ーDecision making in clinical practiceー 【駒井好信】

68歳の男性、主訴は「左のタマが腫れてきた」とのこと。検査の結果、HCG(絨毛がんの腫瘍マーカー)が409と高値で、腹部CTにてリンパ節腫脹がみつかりました。初期診断は左精巣絨毛がんと進行胃がん。EBMに従い、ともに切除術を施行しましたが、術後も腫瘍マーカーは悪化の一途をたどり、化学療法施行にも関わらず25万超まで上昇。さらには多発肝転移、肺転移にまで至ってしまいました。
がんはエビデンスの豊富な疾患分野ですが、本例に類似の症例は非常に稀で(31例の報告のみ)、もはやEBMのみに頼っていては治療困難です。
そこで本例ではEBMのみならず経験に基づく治療(XBM)との合わせ技で治療を行うことを決断しました。さて、その結果・・・。

原因不明を繰り返す発熱 【上原由紀】

総合診療科の外来では「不明熱」の患者さんがたくさん訪れます。今回ご紹介するのもそんな患者さんの症例です。
26歳男性で、主訴は42℃に及ぶ発熱および頭痛。結節性紅斑と頸部リンパ節の腫脹が認められました。数年前にも40℃台の発熱を繰り返して入院したものの、原因不明のままとなっているとのこと。
血液培養を行い、記者出身の医師がしつこく問診を繰り返した結果、浮かび上がってきた答えとは・・・。

脳卒中後の固定した麻痺 ―数年経過しても治療により改善するのか?― 【篠田雄一】

脳卒中後、何年も経過して麻痺が固定化してしまった例にしばしば遭遇します。痙縮・拘縮に至ったこのような患者さんには、手の施しようがないと従来は考えられてきました。しかしながら、2010年から本邦でもボツリヌス治療が保健適応になり、ADLの改善が期待できるようになりました。今回のプレゼンテーションは、このボツリヌス療法と、経皮的電気刺激(TENS)とを併用して治療を行った症例についての報告です。さて、まったく動かすことのできなくなった患者さんの上肢には、どの程度の改善が見られたのでしょうか。

眼科での恐怖の糖尿病 【星合繁】

今回のプレゼンテーションでは眼科医の視点から糖尿病を考えてみます。
糖尿病の合併症と言えば生死に関わるもの(腎障害など)もありますが、人間が人間らしく生きていくためには視力を残存させることも非常に重要なことと言えます。ところが現在、日本人の失明原因の第2位(1位の緑内障と僅差)が糖尿病網膜症となっています。内科医と眼科医の連携はまだまだ十分ではないと言えそうです。

顔を赤くするのは、すれてない証拠? 【国枝武重】

症例は70代男性の胸痛。1~2週間チクチクした鋭い痛みが一日中持続しており緊急性は低そうです。各種の検査をしても特徴的な所見に乏しく、決め手に欠けました。いったいこれはどんな疾患だったのでしょう? 実は、その大きなヒントがこの一見奇妙なタイトルに凝縮されているのです。さて、もうおわかりになったでしょうか。

失神恐るるに足らず? 【藤原玲子】

患者さんが、目の前で突然意識を失って倒れてしまったとします。まず一番最初に行うべきことはなんでしょうか?「失神」は原因疾患によって予後が大きく異なりますので、早期の段階での正しい見極めが重要です。このプレゼンテーションでは、76歳女性の症例を題材に日常臨床でしばしば遭遇する「失神」への対応を解説していただきます。

背部痛で救急搬送された82歳男性 【杉原正子】

症例は82歳の男性。背部痛を主訴に救急外来に搬送されました。しかしながらバイタルでも画像検査でもこれといった異常が見られず痛み止めのみ処方。その一週間後に再び救急搬送された患者さんは、激しい痛みを訴えていましたが、やはりバイタルは安定していました。ご家族は「認知症で甘えが出たのかしら」と言っています。ところが…。プレゼンターが研修医時代に遭遇した苦い経験を、教訓をこめて語っていただきます。

免疫不全の患者さんが歩いてきた 【井村春樹】

症例は59歳男性。悪性関節リウマチ、Caplan症候群という既往を持ち、強く免疫抑制をかけられている患者さんです。発熱やだるさを主訴に、歩いて外来受診されました。全身状態は良好で、診察で特記すべき所見は見つからず、熱冷ましのみ処方にて帰宅となりました。 その5日後、胸部CTで浸潤影があり、入院となりました。
しかしながら、この患者さんは肺炎を疑うにしてはまったく呼吸器症状が無かったのです。
さて、次に打つべき手とは、そしてこの患者さんの診断結果とはいったい何だったのでしょうか?

初発痙攣にて搬送された 22歳女性 痙攣の鑑別に難渋した1例 【福井早矢人】

症例は22歳の女性。回転性めまいの後、2分程度の初発痙攣があり救急搬送されました。診察・検査の結果、特記すべき所見はほとんど見あたらず、LAC5.1とやや上昇を認めるのみ。精査のため入院となりました。 その後、明らかな異常の無いまま第5病日に退院。原因はわからないままでしたが、「重篤な疾患はルールアウトされた」と判断されたわけです。
ところが、これは全くの誤りだったのでした。退院翌日から異常行動が出現し、3日後に再び痙攣発作で緊急再入院。しかし、やはり異常所見なく打つ手なし。やがて幻聴・幻覚が次々に出現し、暴力行為や意思疎通困難にまで至ってしまったのです……。
決して症例数は多くないものの、早期の治療開始で回復も望めるとされるこの疾患。ぜひこのプレゼンテーションをきっかけに鑑別リストに加えてみてください。

レビュー(1件)

ドクターkkさん (2013年07月27日 11時28分)

地元ですが、山中先生の事は知りませんでした。この番組で見て、その後NHK総合診療医ドクターGに出演されているのを見ました。「攻める問診」参考になります。

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