最近テレビでバラエティ番組などを見ていると、「お笑い第七世代」という言葉をよく耳にします。ウィキペディアによると、2010年以降にデビューした若手お笑い芸人を指す総称だそうですが、「じゃあ、第三世代って誰あたりなんだろう?」「ウッチャンナンチャンは第何世代?」とか、どうでもいいことをいろいろ考えてしまいますが、
お笑いのスタイルが時代とともに変容しているのは、誰もが肌で感じるところです。
一方で、変わらないお笑いの型もあります。COVID-19で不幸にも命を落とした志村けんさんらが作り上げたドリフターズのコントは、 今の子どもたちが見ても大笑いするそうです。時代を超えた普遍性があるということでしょう。そんな変わらないお笑いの究極が今なお人気の吉本新喜劇ですよね。
CareNeTVにも、吉本新喜劇のような番組があります。と言えば、みなさん思い浮かべるものは一つしかないはず。そう、林寛之先生の『Dr.林の笑劇的救急問答』です。
僕はこの番組の生い立ちを知りません。僕がケアネットに入社したときには、それはすでに当たり前にあったからです。しかし、ケアネットに入るずっと前から、その存在は知っていました。ケアネットと言えば、林先生。林先生と言えば、ケアネット。そんな感じ。今でも、初対面の先生にケアネットの話をすると、「ああー、あの林先生のね」と返ってくることしばしば。毎月行っている視聴者の満足度調査でも、常に圧倒的な支持を得ています。
僕が『Dr.林の笑劇的救急問答』を吉本新喜劇になぞられる理由は言うまでもありません。なにせ「笑劇的」です。言葉の印象そのままの昭和な感じの寸劇。それを学術的な臨床講義のアイスブレークにする構成。そのスタイルが確立され、続いています。
この寸劇の脚本は、すべて林先生の自作。出演者は福井大学・福井県立病院の若手医師や研修医の方々ですが、そのキャスティングも林先生自ら行っています。臨床医としてはもちろん、脚本家、プロデューサーとしての才能にも脱帽です。
9月から最新Season16がスタートするこのシリーズですが、記念すべきSeason1では、熱中症を取り上げています。ただでさえ暑いのに日本中がマスクに覆われる2020年夏に打ってつけではありませんか?15年前の番組なのでガイドラインが変わっている部分もありますが、本質的な考え方は同じです。何より吉本新喜劇ばりのベタなオチ。僕は好きです。