「生理がずっと続いてて困ってるんです」
女性の患者さんからこんな悩みを打ち明けられたら、医師として適切な対応ができますか?「私は産婦人科医じゃないので、それはちょっと…」と敬遠してしまう先生も多いかもしれません。
そんな先生方のために、産婦人科医でなくてもできる、女性特有の悩みや疾患に対応する方法をまとめたのが『産婦人科医ユミの頼られる「女性のミカタ」』。もちろん内診は不要。女性のカラダの仕組みをしっかり理解し、正しい知識とエストロゲン、プロゲステロンなどの“武器”を駆使すれば、一般医でもここまでの治療ができるのだということを、池田裕美枝先生が教えてくれます。
たとえば、冒頭の悩みを10代の女性患者が訴える場面を取り上げた「第5回 長引く月経を止める」。
こうしたケースについて池田先生は、エストロゲンとプロゲステロンのアンバランスで起こる機能性子宮出血が大半であると言います。もちろん器質的疾患や妊娠の除外は忘れてはいけませんが。
機能性子宮出血とは子宮内で起こる破綻出血であり、月経は消退出血。これらをレンガとセメントの例えで説明する解説は、“目から鱗”のわかりやすさです。内診をしなくても、子宮で何が起こっているのか科学的に理解できれば、この患者さんに何を処方すればよいのか、おのずとわかるというわけです。
ほかにも一般医でもできる婦人科対応事例がこのシリーズには詰まっています。さらに、池田先生が自らさまざまな年代の女性患者に扮するスキットも注目。改めて見返して、収録現場での先生のノリノリぶりを思い出してしまった風間でした。