ケアネットライブが好評をいただいています。
当初は、新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、日々変わる新型コロナ関連情報を識者にタイムリーに語ってもらうという目的で始めたのですが、予想以上に多く医師・医療者に視聴いただいたので、2021年4月から思い切って「毎週水曜日20時」に定期化しました。
現在も新型コロナ関連のライブも数多く配信していますが、定期化にあたって、もう1つの軸を作りました。診療ガイドラインの解説です。僕は「ガイドラインから学ぶ」シリーズと自分で勝手に呼んでいますが、開始から1年が経過し、CareNeTVの番組の1つとして定番化してきました。
コロナに次ぐもう1つの切り口を考える際、ガイドラインに目を付けた理由はシンプル。先生方のニーズがとても高いと前々から感じていたからです。CareNet.comなどで読者調査を行うと、欲しいコンテンツとして、最新論文とガイドラインの解説が必ず上位に上がってきます。
一方で、現在ものすごい数の診療ガイドラインが存在し、改訂の頻度も上がってきています。ご自分の専門領域はさておき、忙しい日々の臨床の合間に、専門外の疾患の最新ガイドラインにキャッチアップしていくのは、相当大変だろうなと想像します。
そのような趣旨なので、取り上げるガイドラインは、2~3年内に改訂されたもので、あまり専門的すぎず、多くの先生方が診る機会がある、知っておいたほうがよいコモンな疾患を中心に選んでいます。
今から1年前。その栄えある第1回となったのが『ガイドラインから学ぶ 睡眠時無呼吸症候群診療のポイント』です。呼吸器内科と循環器内科のはざまにあるような疾患で、患者数が多く、多くの他科の先生方が外来で遭遇し、自分で治療もできる。先の趣旨にばっちりハマる疾患であり、ガイドラインだったというわけです。
虎の門病院 睡眠呼吸器科の富田康弘先生の講義はすばらしく、「ガイドラインから学ぶ」シリーズの“ひな形”を見事に作ってくれました。
実は当初、僕は「ガイドラインを解説するだけでいいです」とお願いしたのですが、先生は「ガイドラインの解説はしつつ、実臨床のティップスも話したほうが見た人の役立つと思いますよ」との逆提案があり、「ガイドラインから学ぶ」というタイトル案もいただきました。
それ以降、単なるガイドライン解説にとどまらない、実際にその疾患を日々診ている専門医かつ臨床医の目線での「実践的な講義」をと先生方にお願いしています。