シリーズ解説
教科書的アルゴリズムに頼らない、本質的な診断アプローチを学ぶ新番組が登場!
数多くの研修医に症候学を教えてきた高橋良先生が、もっともコモンな症状である「腹痛」に焦点を当て、痛みが生じるメカニズムから診断を導き出す手法を提案します。
まずは何気なく行っている普段の診察を見直すところから。
「OPQRST」は痛みの問診で役立つフレームですが、漫然と使っているだけでは聞き漏れをなくす以上の価値は生まれません。「その痛みはなぜ起こっているのか?」にフォーカスし、病態から見極めるために使うことでその真価が発揮されます。
身体診察では、病態と症状がつながれば、痛がる患者のどこに注目すべきかがわかります。むやみに数多くの鑑別疾患を挙げていくのではなく、身体の中で何が起きているかをイメージすることで、患者の些細な動作1つから、1分で腹膜炎を見抜くことも可能です。
高橋流のアプローチは、学生時代に得た解剖学や生理学といった知識を実臨床に生かすことでもあります。
点と点がつながっていく面白さをぜひ体験し、一生使える診断の武器を手に入れましょう。