難しいけど、おもしろい!Dr.ケンスケの循環の話に虜になるのはなぜ?

2026/02/21

わかりやすくて、おもしろい!


僕ら教育メディアの人間が使いがちなキャッチコピーです。


何かを理解しようとしている人にとって、講義や教科書はわかりやすい方がいいに決まっています。しかも、学ぶのが苦行のような時間ではなく、おもしろく、楽しければ最高です。


「わかりやすくて、おもしろい!」的な宣伝文句をつけたくなるのは、(実際にそうではなくても)作り手として当然です。


では、これは、どうでしょう?


難しいけど、おもしろい!


医師向けの教育コンテンツに関しては、時にそれもアリだと僕はと思っています。


医学は簡単ではありません。学術的に深く、その根っこから手軽に簡単に理解しようというのはそもそも虫がよすぎる話です。だからこそ、難しい話をおもしろく語ってくれれば、それはとても有意義ではないでしょうか?


「Dr.ケンスケのためになる循環の生理学」は、そんな番組です。


循環とはなにか?


このシンプルな問いに、あなたはすぐ答えられませんよね? というところから講義が始まります。


Dr.ケンスケこと中村謙介先生は、それは「oxygen delivery (酸素運搬)」と「perfusion(組織灌流)」の2つで既定されると断言したうえで、循環のメカニズムを深掘りしていきます。


簡単ではありません。正直難しいです。


しかし、日々何気なく行っているプラクティスの根拠を科学的にスラスラ解き明かしてくれるのが、なんとも心地よく、おもしろい!と多くのドクターが感じてくれたようです。


たとえば、急性呼吸不全ではPaO2を60mmHG以上で管理すべきということを知っていれば現場対応では困らないでしょう。しかし中村先生はなぜ60なのか?を突き詰めます。さらに、本当に生命が維持できなくなるPaO2の閾値はいくつなのか、またそれはなぜなのか検討します。


結構ややこしく、そのくせ知ったところで明日からの臨床業務が確実にラクになる、とも言えない。しかし、これを知っていると、普段の臨床プラクティスの質が上がる、深みが出る。そのニュアンスを悩みに悩んだ挙句「ためになる」と表現してみました。


この番組をたくさんの先生がおもしろい!と言ってくれたことがとてもうれしかったし、その反応を見て、やっぱり医者は知的好奇心が旺盛な科学者なんだなあ、と感じたものです。


「ためになる」番組、たまにはどうですか?

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