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眼も診られる内科医に必要な指先のテクニック

2020/10/25

 マイナー科という言い方があります。定義は曖昧ですが、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、精神科など内科・外科以外の診療科を包含して用いられるのが通例で、その源流は、どうやら医師国家試験対策での分類にあるようです。


 自分の科が「マイナー」だと言われるのはあまり気分がよくないだろうと思い、普段は使いませんが(と言いながら今書いていますが)、仕事上、頭の中でそういう括り方をすることはよくあります。いわゆるマイナー科は、専門特化されているが故にメディアとしてコンテンツ企画を成立させにくい領域だからです。


 しかしながら、CareNeTVにもマイナー科と言われる科の番組もあります。


 『Dr.加藤の「これだけ眼科」』はその代表格。加藤浩晃先生が「眼科医ではない先生にも眼科のこれだけは知っておいてほしい」というところだけをまとめており、そのコンセプトを端的に表現したタイトルも個人的に気に入っています。


 本編をご覧いただければ、内科医が知っておくべき、行うべき眼科の必要十分が押さえられるはずですが、全7話のうち1つだけというならば、最終話の「眼科コモンディジーズはこれだけ」をお勧めします。


 加藤先生によると、非眼科医が出合う眼科疾患の80%は前眼部疾患。その診察に、フルオレセイン染色を活用し、上眼瞼の翻転ができると、幅がぐっと広がります。


 上眼瞼の翻転とは、眼科医が上瞼を指でクルっとひっくり返すアレですが、慣れないと簡単ではありません。初心者は、綿棒を使うと上手くできるそうで、加藤先生は研修医に最初はこのやり方を教えているとのこと。その具体的な手順ももちろん番組内で紹介しています。


 「これだけ科」は残念ながらまだ眼科だけです。この記事を読んで「うちの科でもできるかも?」と思った他科の先生がいらっしゃったら、ぜひご連絡ください。番組化を検討します。

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