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内科開業医も整形外科を診られなきゃならない時代の入門番組「在宅整形」

2024/01/27

内科開業医も整形外科を診られなきゃならない時代…と書かれてる時点で「ああー、そういう話ね」と思われた方も多いでしょう。そう、そういう話です。でも念のため書かせてください。


この10年(あるいはもう30年くらいでしょうか?)在宅医療の推進が言われています。在宅医療の推進が叫ばれて久しい、ってやつです。


これには2つの側面があります。


1つは、最期を自宅で過ごしたい、という多くの高齢者が抱く願いを叶えよう、叶えられる体制を国として整えようという側面。これが大義名分です。


もう1つは医療費抑制という側面です。要介護者を病院や施設でケアするのはとてもお金がかかります。高齢者に対する医療・ケアのコストを在宅に転嫁することで公的医療費の総額を抑えようという政策です。近年、在宅医療の方がむしろお金がかかるという議論もありますが、少なくとも在宅医療推進の論拠にこれがあるのは間違いありません。


で実際、在宅医療は確実に進んできました。すると現場で何が起こるのか?


施設ケアは患者にとって不自由ですが、その分、安全です。施設は基本的にバリアフリーですし、医療介護スタッフが常に助けてくれます。極端な話、施設内で過ごしている限り、交通事故のリスクはゼロです。


一方、在宅では普通の生活リスクが伴います。何より日々移動しなくてはいけません。移動の機会が多ければ転ぶ可能性が高まり、高齢者が転ぶと骨を折る危険性が極めて高く、すると…。


つまり、そういうことです。


「Dr.飯島の在宅整形」はこうした時代背景から生まれました。地域の内科系開業医にとって在宅はいまや必須科目。飯島先生は整形外科専門医ですが、ご自身の在宅医療の経験から内科医にも求められる整形外科の知識とスキルをあくまで実践的にまとめています。


この番組が時代のニーズに合っていることは視聴者からのレビューの多さと評価の高さに現れています。


「実際に在宅をやっているため、まさにそのことで悩んでいます!というピンポイントのレクチャーを聞けてよかった」「腰椎圧迫骨折で偽関節となり寝たきりになるのを知らなくて勉強になった」「整形外科の視点での在宅診療は新鮮だった」などなど。


当初ニッチだと思われていたものが世の中の変化で主流になることが時にあります。「在宅整形」にそんな時代の潮目を感じずにはいられません。

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