「ウォンバットと人間の共通点は?」疼痛を根本から学ぶとこんなに楽しい!

2019/06/22

ケアネット編集長の風間 浩です。

このコーナーでは、数多くのCareNeTV番組の中から、私が選んだ名作をご紹介します。


「疼痛とは何か?説明できますか?」


田中和豊先生の研修医へのそんな問い掛けから始まる「Step By Step!初期診療アプローチ」疼痛編。CareNeTVのロングセラー番組の1つです。


すべての医師が医学部で学んだはずの解剖生理学。しかし、その知識が臨床の現場で十全に活用できていない場合もあります。そこにフォーカスして、さまざまなコモンな症候を取り上げ、それをどう診療していくか、解剖生理学に立脚して詳細に説明していくのが田中和豊流。まさにStep By Step。根本から症候診断学を学び直せるのが人気の秘密だと思います。


「ウォンバットと人間の共通点は?」


番組の途中、突然こんな問いも投げ掛けられます。答えは「虫垂を持っていること」。すべての動物の中で虫垂を持っているのは、人間とウォンバットだけだそうです。


そこから始まる急性虫垂炎の疼痛の解説がまた圧巻。心窩部の鈍痛から始まり、右下腹部の鈍痛に変わり、最後は右下腹部の鋭い痛みになる典型的な発症形式。それぞれ、疼痛の種類としては、関連痛、内臓痛、体性痛に分類されるわけですが、それを理解することがなぜ重要なのか、クリアに解き明かしてくれます。


ちなみに冒頭の問いに対する答えは、「物理的刺激あるいは疼痛物質(セロトニン、ブラジキニンなど)の化学的刺激による痛覚神経終末板(痛覚レセプタ)の刺激が、疼痛経路を通って脳が認識する感覚」。そんな学びの原点に立ち返ってみたいときには、いい番組だと思います。

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