プライマリ・ケア学会員専用の教育動画を毎月続々CareNeTVで公開中

2026/09/26

CareNeTVで昨年12月から始まった新シリーズ「JPCAセミナー・セレクション」をご存じでしょうか。実は、このシリーズはCareNeTVとしての初の試みです。


何が新しいかというと、このシリーズは、ケアネットが独自に番組を企画制作しているわけではなく、日本プライマリ・ケア連合学会(JPCA)との提携の下、同学会員向けに提供している教育動画の中から学会員でなくても実臨床にとくに役立ちそうなものを、学会とケアネットで「セレクト」してお届けしているものです。


JPCAは、プライマリケア≒総合診療のプロフェッショナルの集まりです。一方で、多くの臨床医は特定の診療科のスペシャリスト志向が強いと思います。しかし特定診療科の医師にも総合的な、ジェネラルな臨床のスキル、知識のアップデートが重要なのは論を待ちません。


「JPCAセミナー・セレクション」の特徴は、日本プライマリ・ケア連合学会に入会せずとも、学会の教育コンテンツの“おいしいところ”をCareNeTVプレミアム会員であれば、観て学習できるところにあります。


JPCAが保有するアーカイブの中から、原則月1回新しい番組を公開していますが、たとえば、今年3月には「周産期メンタルヘルス」という番組をリリースしました。大切なテーマですが、CareNeTVのオリジナル番組として企画するにはややニッチすぎる。そんなテーマを配信できるのも「JPCAセミナー・セレクション」の強みです。


JPCAセミナー・セレクション「周産期メンタルヘルス」はこんな内容です。


まず、周産期メンタルヘルスにおける「周産期」は、産科的定義(妊娠22週~出生後7日未満)よりも広く、妊娠前、妊娠中、出産、産後の育児期までを含めた長期的かつ広範囲な時期を指すことを確認。 続いて、最も問題になりやすい産後うつ病のスクリーニングとして用いられる「エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)」を紹介します。


EPDSは、10の質問(30点満点)で構成され、①自傷・自殺思考など精神科的な症状を評価する「うつ病診断項目に基づく質問」②育児の負担感を尋ねる「育児の不安に関する質問」③単なる育児による睡眠不足ではなく精神症状に伴う睡眠障害を問う「うつ病に伴う睡眠障害」に分かれています。


日本では「9点以上」がカットオフ値とされますが、これは「産後4週目」のデータに基づく目安であり絶対的な基準ではありません。「9点」という数値に固執しない柔軟な対応が求められ、EPDSの合計点数と「うつ病の重症度」は相関しないことも認識しておくことも重要です。また、産後うつ病は出産後6ヵ月以内に母親だけでなく父親にも発症するので注意します。


産婦人科医や小児科医でなければ、周産期メンタルヘルスについてあえて学ぼうとはなかなか考えないと思いますが、どんな診療科の医師も妊産婦の患者に遭遇することはあり得ます。上述のようなことを知っているだけでも、患者さんへの対応が変わってくるはずです。


「JPCAセミナー・セレクション」では、このようにCareNeTVオリジナル番組ではなかなかカバーできない、でも重要かつ実臨床で役立つテーマを上手に選んでいければと考えています。

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