「論文はどこから読めばいいか」。そう聞かれたら、多くの医師は「抄録」(Abstract)と答えるのではないでしょうか。論文の最初にあるし、それで論文の概要がわかるわけなので。しかし、香坂俊先生の考えは違います。では、どこから?
そんなアカデミック・ドクターになるための香坂流の独特のアプローチを濃縮したのが『Dr.香坂のアカデミック・パスポート』です。
この番組は、CareNeTVのなかではやや異色のプログラムだといえます。CareNeTVの番組の多くは、循環器なら循環器、X線画像読影ならX線画像読影というように、実臨床で必要な医学知識や診療スキルそのものを身につけるためのものです。それに対して、『Dr.香坂のアカデミック・パスポート』は、いわば、そのような知識・スキルを身につけていくうえでの考え方を教えています。
よく、医師の役割は、臨床・研究・教育が3本柱であると言われます。ともすれば臨床医は、目の前の患者を救う「臨床」に集中しがちですが、同時に「研究」もできる、研究を臨床に生かせて、臨床から研究を生み出せるのが、本来の“いい医者”だというのが、香坂先生の持論です。そのような医師を「アカデミック・ドクター」と名付け、そこに至る道の「パスポート」という意味合いで、番組名が決まりました。
冒頭の問いに対する香坂先生の答えは「考察」(Discussion)の冒頭の部分。なぜなら「そこに筆者の思いがいちばん込められているから」だそうです。論文はそもそも研究者が研究者のために書いたものであり、臨床家として実臨床に役立つメッセージを手っ取り早くつかみたいなら、そういう読み方もあると香坂先生は教えます。
ほかにも、アカデミック・ドクターになるための香坂先生らしいポリシー、ノウハウが詰まっている本番組、ぜひ一度ご覧ください。とくに、若い先生にオススメです。
CareNeTVでは、新しい学びの場として『CareNeTVスクール』を立ち上げました。香坂先生からZoomを利用して継続的に直接指導を受けられるコースの受講者を現在募集中ですので、ご興味がある方はこちらもチェックしてみてください。
[12月26日まで全話無料公開]