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内科の総ざらいに 民谷式の圧倒的なわかりやすさの秘密

2022/02/26

人に何かを「伝える」ことと「教える」ことの違いは何か?


「教える」ということは「教育学」という独立した学問があるくらいもとより奥深いものですが、こんな仕事をしていると、アカデミックな文脈での「教育」ではなく、平場で人にものを「教える」ことについてつらつらと考えを巡らせてしまいます。


僕は若い頃はニュース記者でした。その後、雑誌編集者になり、編集長になり、紙からネットに居場所が変わり、今に至っています。


CareNet.comはニュースサイトであり、僕が昔からやってきた人に情報を伝える「報道」の側面が強いですが、CareNeTVの方は「伝える」だけでは足りません。「伝えたこと」が見た人の血肉となり、その人のレベルアップにつながらなくてはならない。「伝える」の先に「教える」があると僕は考えています。


10年に及ぶCareNeTVの番組制作の中で、教えるのが上手い先生にたくさん出会いました。また、一口に教え方が上手いといっても、さまざまなタイプがあることも知りました。


その中でもとくに印象に残っているのが、『民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE』の民谷健太郎先生です。民谷先生は救急科専門医ですが、かつて医師国家試験予備校で講師もしていて、そのような意味で、教えるプロでもあります。


僕が、民谷先生の講義を聞いた第一印象は、ありのままに言うと「なんか、わかりやすいなー」という感じ。そして、先生の講義を聞きながら次第に「なぜ、こんなにわかりやすいんだろう?何がほかの先生と違うんだろう?」と考え始めました。


「民谷式…」の中で先生はオリジナルのシェーマを数多く用い、講義を進めています。それはよくできていて、とても理解を助けてくれるのですが、違いはそれだけではない気がします。


そんなことを考えながら内科の全領域をカバーする合計12コマのレクチャーをスタジオの傍らで聴講した僕の結論は、「民谷先生は、難解なものをどうやって理解させるかではなく、難解なものを自分がどうやって理解してきたのか、ときに苦労して編み出した自分の頭の中での理解の仕方を、最短距離で再現し講義を組み立てているのではないか」というものです。上から目線の逆。いわば下から目線。教え方の1つの型として、自分がかつて理解したように教えるというのはあるのではないでしょうか。


このように言葉にするといまひとつイメージがわかないかもしれませんが、実際に番組を見ると、僕が言いたいことがなんとなく伝わるのではないかと思います。


多くの先生方はキャリアを重ねるほど、誰かに何かを「教える」機会が増えてくると思います。そんな時、民谷先生の教え方は、ひょっとすると参考になるかもしれません。もちろん内科の総復習、内科専門医試験対策にも最適です。

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