日本で働いている臨床医で米国の内科専門医を取得している先生がいます。そうした先生方は日本で医師免許を取得した上で米国の医師国家試験であるUSMLEに合格し、米国で少なくとも3年間内科レジデントとして働いたわけですから、当然ながら、志が高くプロアクティブでかつ優秀です。
もちろんそんな医師は割合としてはごくわずかですが、僕は仕事柄、米国内科専門医を持っている日本人医師をたくさん知っています。CareNeTVの講師の中にも相当数いますし、その中の何人かとは親しくさせていただいています。
時折、彼ら彼女らから、米国の研修について話を聞く機会があります。みな共通して強調するのは、米国の内科レジデンシープログラムは体系化されておりシステムとして確立している、ということです。
誰でも3年間みっちりやれば内科医師として臨床で動ける知識とスキルが確実に身につくと言います。
みな日本でも医師としての研修を経験しているので、比較対象が日本となるわけですが、残念ながら、彼我の差があるようです。
日本と米国では医学部の年数など医学教育システムが異なるので単純比較はできませんが、要は、日本は臨床研修も専攻医のプログラムも属人的な要素が強く、教わる病院や指導医によってバラつきがあるということのようです。
北野夕佳先生もそうした経歴を持ち米国の内科レジデンシーの臨床医学教育としてのすばらしさを語ってくれた1人です。
「では、先生が米国の内科レジデンシーで習得したことをCareNeTVの番組にしてくれませんか?」
「Dr.YUKAの5分間ティーチング1 “型”で覚える研修医必修スキル」は、そんな僕の“ゆるいお願い”から始まりました。
北野先生は、その時すでに聖マリアンナ医科大学の研修医たちに、いわば米国仕込みの指導を行っており、それを「5分間ティーチング」としてサイトに書き溜め始めていました。
「まだ途中だけど、日本の研修医向けにまとめたらこんな感じになるとは思うけど…」と北野先生。
「『5分間ティーチング』いくつで米国内科レジデントの必要最低限を網羅できるんですか?」と僕が食い気味に尋ねると、「うーん、50くらいかな?」
先生は超多忙でそこから番組リリースまで紆余曲折がありましたが、現在第4作計24話まで来ています。
今やCareNeTVを代表する人気シリーズになったので、Dr.YUKAには、ぜひとも50話までがんばってほしいものです。
それと、あまりに人気なので、電子書籍化もしちゃいました。医書jpだけでなくAmazonのKindleでも読めるので、こちらもぜひご活用ください。


