Dr.須藤の輸液大盤解説(全8回)
シリーズ解説
- 第1回 基礎編1 輸液を理解するための基本的生理学
- 第2回 基礎編2 水・Naの生理学/水と塩の問題
- 第3回 基礎編3 避けて通れないADHの話
- 第4回 大盤解説 症例1 フロセミドが処方されていた78歳男性
- 第5回 大盤解説 症例2 脳梗塞で自宅介護されていた72歳女性
- 第6回 大盤解説 症例3 意識障害で救急搬送された38歳女性
- 第7回 大盤解説 症例4 嘔気と低Na血症で紹介された78歳男性
- 第8回 大盤解説 症例5 ストーマがあり慢性下痢の41歳男性
配信中の番組
第1回 基礎編1 輸液を理解するための基本的生理学 プレミアム対象
- 2020/07/29(水)公開
- 20分8秒
大盤を使用しての実症例を基にした輸液の臨床推論…の前に、輸液を行ううえで、必ず理解しておかなければならない基本的な生理学を確認しましょう。体液の恒常性の保持とは?体液の組成や区分、役割は?浸透圧を一言で定義すると?張度と浸透圧の違いは?輸液したときに体のどこに分布?ぞれぞれの輸液製剤の違いは?など、なんとなくわかっていたつもりになっていたことも、実ははっきりわかっていなかったことに気づかされるかもしれません。それらをすっきりとわかりやすく整理して解説します。
第2回 基礎編2 水・Naの生理学/水と塩の問題 プレミアム対象
- 2020/08/19(水)公開
- 17分43秒
水とNaの生理学を考えるにあたっては、まずは2つの体液貯留である「浮腫」と「低Na血症」について理解しておくことが重要です。
そう「浮腫」はNaの過剰であり、低Naは水が過剰であるということ。
そこで、輸液を必要とする「脱水症」とはいったい何なのでしょうか?水が足りないということでしょうか?実はそこでも、Naの欠乏と水の欠乏と分けて考えていくことになります。欠乏したものを補液することが大まかな意味での輸液であると言えるでしょう。
今回は簡単な症例で肩慣らしをしてみましょう。須藤博先生の実症例を基にした解説付きです。
第3回 基礎編3 避けて通れないADHの話 プレミアム対象
- 2020/09/09(水)公開
- 29分23秒
水とNa代謝異常について解説します。Na代謝異常とは、「量」の異常でしょうか、それとも「濃度」の異常でしょうか。実は、Naの量の異常が、Naバランスの異常、そして、Naの濃度の異常が水バランスの異常です。水とNa代謝異常は、それぞれ過剰・欠乏の2つの座標軸で考えていきましょう。
また、低Na血症を理解するには、「ADH:抗利尿ホルモン」を理解しておくことが重要です。きちんと整理して考えてみましょう。
次回よりいよいよ輸液大盤解説に入ります。ネクタイ姿の須藤博先生は今回まで。ネクタイをよーく見てみると…。何がが見えてくる…。ヒントは「臨床“推”論」。これもDr.須藤のこだわりです!
第4回 大盤解説 症例1 フロセミドが処方されていた78歳男性 プレミアム対象
- 2020/10/07(水)公開
- 21分1秒
いよいよ輸液の大盤解説がスタート!須藤博先生が経験した実症例を基に解説します。
大盤に患者の検査数値を時系列に提示していきます。その状況を見ながら、どのように輸液をセレクトし、治療を進めているのかを須藤先生自らが実況します。今の患者の状況はどうなのか?そのために必要な輸液・治療は?
1例目は施設入所中の78歳男性の症例です。須藤先生の頭の中を覗いてみましょう!
第5回 大盤解説 症例2 脳梗塞で自宅介護されていた72歳女性 プレミアム対象
- 2020/11/11(水)公開
- 31分45秒
輸液の大盤解説の症例2は、陳旧性脳梗塞で自宅で介護の72歳女性です。1週間前から食事がほとんど取れない状態で 反応が鈍くなってきたため救急搬送されました。血圧が低下、皮膚ツルゴールも低下し、明らかに体液量が落ちた状態のようです。 さあ、須藤博先生はどのように治療を進めていくのか。
第6回 大盤解説 症例3 意識障害で救急搬送された38歳女性 プレミアム対象
- 2020/12/09(水)公開
- 21分54秒
輸液の大盤解説の症例3は、もともと健康な38歳女性の症例です。1週間前くらいから感冒症状、全身倦怠感などを訴え、意識レベルが低下してきたため救急搬送されました。搬送されてきた時点で、明らかなショック状態です。入院時の検査データから著明なアシドーシス、高血糖、クレアチニン上昇などが見られ、DKA(糖尿病性ケトアシドーシス)であることが判明しました。さあ、どのように治療していくのか。 また、症例のまとめの後には、須藤博先生がDKAの場合に実際に使用しているDKAフローシートを提示。実際の使用例を基に、解説します。ぜひ、今後の診療に活用してみては?
第7回 大盤解説 症例4 嘔気と低Na血症で紹介された78歳男性 プレミアム対象
- 2021/01/27(水)公開
- 25分55秒
輸液の大盤解説の症例4は糖尿病、高脂血症、高血圧で通院中の78歳男性の症例です。1週間程度前に、膝の痛みを訴え、他院にてデュロキセチンが処方され、服用後から徐々に食欲低下、嘔気を自覚したとのことです。食事もとれなくなり、かかりつけ医が低Na血症を指摘して紹介されました。 受診時の検査によって、低Na血症、濃縮尿、細胞外液量の低下が読み取れました。 そこから、薬剤性のSIADHも疑われましたが、須藤博先生はこの判断をある点から否定。さあ、どの数値からこの患者の状態を読み取ったのか。そして、その治療は?一緒に考えていきましょう。 また、患者の経過に合わせて、低Na血症の補正「Rule of 6」など、知っておくべきことを補足解説します。
第8回 大盤解説 症例5 ストーマがあり慢性下痢の41歳男性 プレミアム対象
- 2021/02/24(水)公開
- 33分38秒
輸液の大盤解説の最後の症例は須藤博先生のの思い入れのある症例。 クローン病にて、小腸・大腸切除術、人工肛門造設術を受け、慢性下痢の41歳男性です。 3週間ほど前から、体調不良、耳下腺炎などで状態が悪化し、受診。受信時のバイタルサインや身体所見から、脱水、アシドーシス、ショックなどが疑われる状態でした。検査データからも腎不全、低Na血症、低K血症、著名なアシドーシスなど、さまざまな状態であることが読み取れました。ここまでの状態で、どう対応できるのか。そもそも輸液で改善できるのか。 Dr.須藤の次の一手は!
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関連シリーズ
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Dr.須藤のやり直し酸塩基平衡(全10回) 2018/03/21(水)~
酸塩基平衡に苦手意識を持っていませんか? 酸塩基平衡は、最低限の生理学的な基本を理解したうえで、個々の患者さんに応用できるようになると、これほど面白い分野はないといっても過言ではありません。このシリーズでは、達人Dr.須藤こと須藤博先生が酸塩基平衡の基本ルールをしっかりとレクチャー。シリーズ後半には、症例を基に、実用的な応用について、解説します。これで、あなたも酸塩基平衡が好きになる!
第1回 基本的な生理学的知識
第2回 酸塩基平衡異常の基本
第3回 血液ガスの読み方とケーススタディ01&02
第4回 ケーススタディ03&04
第5回 K代謝の生理学とケーススタディ05
第6回 ケーススタディ06
第7回 ケーススタディ07
第8回 ケーススタディ08
第9回 ケーススタディ09 そして低K血症の鑑別診断の手順
第10回 尿中電解質の使い方 -
Dr.須藤のやりなおし輸液塾(全4回) 2008/08/22(金)~
“臨床で使える輸液のコツをつかみたい”医療者のための入門講座。講師の須藤先生が長年にわたり培ったノウハウが詰まっていて、「本で理論は理解できても、実際臨床の場ではどう使うのか」という悩みに明解に解答。「輸液のボトルを見て体内のどこに分布するものかを推定する」「張度と浸透圧の違いを見分ける」など、一見さほど重要ではないようでも輸液を考える上では非常に役立つ基礎知識が満載!輸液治療では避けられない「水・Na代謝異常」の須藤式マトリックスも必見です。
第1回 輸液の基本的な考え方
第2回 水・Na代謝異常
第3回 輸液に必要な臨床所見・検査の見方
第4回 症例で考える -
Dr.須藤のビジュアル診断学(全9回) 2008/07/11(金)~
副題のSpPinとは「特異度(Specificity)の高い所見が陽性(Positive)の場合、その疾患の診断(Rule in)に役立つ」という診断学の基本を表現した略語です。本シリーズは、診断に役立つ特徴的な所見の実際の画像・動画を中心に進める講座です。須藤先生が臨床現場で収集した症例映像は、まさにお宝症例集。指や爪を見るだけで全身疾患を疑う重要な所見、手を見ただけで20の病気を診断する方法、心音を聞きながら頸静脈を観察するコツ、心不全と喘息を見分けるためのヒントなど、見れば一目瞭然!豊富な映像とともに、診断までの流れをわかりやすく解説します。
第1回 診察は手から始める(1)
第2回 診察は手から始める(2)
第3回 心臓と頸静脈の診察
第4回 頸部と甲状腺関連
第5回 お腹を真横から
第6回 四肢・関節シリーズ
第7回 訴えられなかった症状
第8回 PMRと類似症例
第9回 SpPinな病歴