激辛!伊賀流心臓塾(全12回)
シリーズ解説
配信中の番組
第1回 循環器非専門医の到達目標(増補改訂2012年版) プレミアム対象
- 2012/01/25(水)公開
- 64分22秒
大人気番組「激辛!伊賀流心臓塾」を伊賀幹二先生身から番組を振り返り、追加収録と編集によって全面的なリニューアルした増補改訂版が登場です。卒後臨床研修が行われている大病院の医師は、細分化された狭い専門領域以外のことを研修する時間も動機も消失しがちです。また初期2年間のスーパーローテート研修時に、各領域の“超専門家”に育てられた研修医は、高い診療レベルを要求されて燃え尽きてしまうことが多いようです。しかも“超専門家”自身、「診察後どういう思考過程で診断に行き着くか」という臨床医にとって真に重要なことを研修医にきちんと指導できないというのが実状のようです。本番組では、医師(循環器非専門医)として患者に向かい合う前に身に付けておくべき循環器領域の基本的考え方や到達目標を解説していきます。
第2回 安定性の労作性狭心症(増補改訂2012年版) プレミアム対象
- 2012/02/22(水)公開
- 33分16秒
労作性狭心症が疑われる患者さん、カテーテル検査のリスクとメリットは? 高度の血管狭窄病変を有することが多い安定性の労作性狭心症。明らかにこの症状を有する患者さんに対して、循環器非専門医が行うべきことは一体なんでしょうか? 「ニトログリセリンを持たせて経過観察する?」 「全例、専門医の検査にまわす?」 「本人がまったく困ってなかったら?」 ご存じ「辛口」伊賀幹二先生が、狭心症から心筋梗塞にいたるメカニズムと医師のなすべきこと、ニトロやβブロッカーの正しい使い方など、最新のデータをもとに、悩める医師の疑問にズバリお答えします。 【症例】64歳 男性 15年来の糖尿病患者。食事療法のみでHbA1c 6.6%前後で推移。61歳時より坂道を歩くと胸が圧迫され、少し休むと楽になる状態。運動をあまりしないため、本人はそれほど困っておらず、過去3年 間、程度・頻度は変わらない。今回、検診でマスター二重運動負荷心電図が陽性であったため受診した。血圧、安静時心電図、胸部X線のいずれも正常、コレス テロール値は220mg/dL。
第3回 日本人に多い異型狭心症(増補改訂2012年版) プレミアム対象
- 2012/03/28(水)公開
- 29分5秒
欧米人には少ないが日本人には頻度の高い「異型狭心症」がテーマです。軽度の動脈硬化に血管攣縮が加味されることが多く、朝方の軽労作で狭心症症状が出現。心電図検査では正常とされる可能性も高く、その場合、病歴聴取のみが判断根拠となります。そこで異型狭心症の病歴の取り方のコツを伊賀幹二先生が具体的に伝授します。そして、異型狭心症が疑われた場合、プライマリ・ケア医としてどのようにアプローチすべきでしょうか? ホルター心電図を取るか、それとも緊急入院させるべき?・・・などなど。よくあるケースのよくある悩みに達人が“ズバリ”お答えします。 【 症 例 】 2ヵ月前から週2回ぐらい朝方の軽労作で数分間持続する胸部圧迫感があるため外来を受診。午後はかなり運動をしても症状はないと言う。1日20本×20年の喫煙者。診察では異常所見は無く、血糖・コレステロール値ともに正常。受診日の心電図と胸部X線も正常であった。
第4回 後壁梗塞、疑わしきは罰せよ!? プレミアム対象
- 2005/05/20(金)公開
- 27分59秒
【今回の症例】生来健康だったが、生まれて初めての胸痛が出現し、3時間継続。喫煙以外にこれといった危険因子はなく、バイタルサイン安定、肺音・心音異常なし。心電図は一見して異常なさそう。決して珍しい症例ではなく、コモンに起こるケースだといえる今回の症例。さて、どうしますか?CT、胸部レントゲン、心エコー、トロポニンT、ニトログリセリン点滴、専門医へ転送…。いろいろ選択肢は考えられますが、果たしてどうするのが適切なのでしょうか? もし、あなたが非専門のプライマリ・ケア医なら、あるいは夜間当直中の病院勤務医ならどう対処されますか?達人・伊賀幹二先生がズバリお答えします。
第5回 これだけは知っておきたい!心不全 プレミアム対象
- 2005/05/20(金)公開
- 28分1秒
心不全の患者さんについて、循環器非専門医として、どこまで知っておかなければならないか、どのようにアプローチしていくのか、ということをお話していきます。【今回の症例】治療抵抗性の心不全を呈する72歳の女性。約1年ほど前から心不全との診断で、近くの病院に3回入院。今回も心不全で同じ病院に入院して、診断は「拡張型心筋症」と説明を受けていたが、いつもと違って利尿剤に対する反応が悪いために、大きな病院で診てもらえということで転入。血圧は90/70、心拍数95でレギュラー。内頚靜脈の怒張を認め、やや頻呼吸を呈している。2/6度の収縮期雑音が前胸部全体に聴取されギャロップリズムだった。両側下肺野でクラックルが聴取される。末梢はやや冷たいが動脈は全て触知した。心電図は洞調律でST、T変化を伴った左室肥大であった、ということ。 さて、ここで循環器非専門医として何をどう考え、どのように診断していくべきでしょうか?2004年現在の医療レベルで改善できる疾患を見逃さないために何を念頭に置いて、どのように検査していくべきでしょうか?
第6回 無症状で著明な左室肥大 プレミアム対象
- 2005/05/20(金)公開
- 28分2秒
心電図検診で異常を指摘され、セカンドオピニオンを求められるケースは、よくあること。狭心症と言われるケースや肝不全と言われるケースもあります。ときには日常生活を大きく制限されたり、狭心症の薬物療法を施行されるケースもしばしばあるようです。実はこれは日本人には多い症例だとのこと。実際は、心電図で狭心症と言われること自体がおかしい、ということはすでに学ばれたとおりです。それでは一体どのように考え、どのようなアプローチをすべきでしょうか?【今回の症例】63歳男性。高血圧など既往歴なく無症状であったが、心電図検診で左室肥大を指摘され、狭心症を疑われた。血圧、心音、胸部X線は正常、心エコー図も正常とのレポートであった。
第7回 高血圧について 薬剤選択よりも大切なこと プレミアム対象
- 2005/09/09(金)公開
- 28分2秒
自覚症状のない高血圧症においては、患者さん自身が治療途中でドロップアウトしてしまうケースが非常に多いのが実状ではないでしょうか。「どのような薬剤を選択するか」も大切ですが、それよりも、「患者さんに治療へのモチベーションを持っていただき、正しく治療を継続してもらうこと」の方が、はるかに重要であると伊賀幹二先生は言います。番組では、薬剤治療だけでなく、高血圧治療に不可欠な減塩や運動療法についても患者自身が納得して治療を継続できるような様々な知恵を紹介していきます。その他、二次性高血圧除外のための検査はどこまでするべきか、伊賀流禁煙指導法、白衣高血圧への対処、そして第1選択薬についてなど、皆様の疑問にズバリお答えします。【今回の症例】45歳男性。症状なし。5~6年前の検診からいつも血圧160~170/ 100であった。2年前に某総合病院を受診して降圧剤を処方されたが、1ヵ月で服用を自己中止する。今回、昇進試験を控え、会社から再診の指示があり当院を受診。心拍数は70、末梢動脈はすべて触知。その他の特記すべき所見なし。
第8回 不整脈知ってたらものすごい楽ですね! プレミアム対象
- 2005/09/09(金)公開
- 27分51秒
ひとくちに動悸といっても、速いものから遅いもの、また規則的なものから不規則なものまで様々なタイプのものがあり、それらを患者さんが総称して「動悸」と呼んでいる…ということは、「第0回=イントロダクション」でもお伝えしました。伊賀幹二先生は、「的確に病歴を聴取することでほとんどの動悸の原因はわかる」と言います。そして、動悸の原因を特定せずに安易に不整脈薬などを処方することは厳に慎むべきとのこと。今回は、プライマリ・ケア医もぜひ知っておくべき動悸や不整脈、特に日常よく遭遇する期外収縮、不整脈薬の使い方などについて核心を突いた解説をします。【今回の症例】65歳男性。2~3年前から時々、特に夜間に「動悸」を感じていた。平地歩行や階段歩行では動悸も息切れもなし。血圧正常で、過剰心音、心雑音なく、胸部X線、心電図、一般採血も正常。
第9回 避けては通れない臨床倫理の肝 プレミアム対象
- 2005/09/09(金)公開
- 27分48秒
6センチ大の腹部大動脈瘤が偶然発見されたとします。純粋に「医学的適応」のみ考えれば手術するのが妥当であり、手術の目的は突然死を予防することです。ただ、手術したからといって日常生活に変化があるわけではなく、逆に手術しないからといって痛みや症状があるわけでもありません。このようなとき主治医は、「医学的な判断のみにとどまらず、患者の死生観や希望、そして家族の希望や経済的因子、生活の質の変化など、さまざまな背景を踏まえた総合的な判断を抜きにして決定をくだすことはできない」と伊賀幹二先生は言います。今回は、プライマリ・ケア医にとって避けては通れない臨床倫理をテーマに、その考え方や判断因子の整理の仕方などを学んでいきます。【今回の症例】85歳男性。元来無症状であった。上腹部痛から肝腫瘍疑いでCT検査を施行されたが肝腫瘍ではなく、腎動脈直下から始まる6.0cmの腹部動脈瘤を指摘された。血圧、バイタルサイン等は正常。
第10回 非専門医のための心エコー講座 プレミアム対象
- 2007/09/07(金)公開
- 28分0秒
今回は非専門医のための心エコー講座をお届けします。研修医、非専門医が、自ら心エコーをきれいに描出したり読影したりする必要はないかも知れませんが、少なくとも専門医や検査技師の話を理解できること、またエコーの有用性と限界を知っておくことは重要です。加えて、「以下の3つの診断技術はぜひ身につけて欲しい」と伊賀先生。それは、(1)大量の心嚢水(2)著明な右室負荷(3)高度な左室壁運動異常 の3点が見つけられること。そこで本番組では、心エコーのプローブを使わずに、通常のエコーだけで上記の3点をみる方法を紹介します。また、非専門医であってもぜひ知っておきたい心エコーの知識を詳しく解説していきます。
第11回 心雑音を指摘された無症状の患者さん プレミアム対象
- 2007/09/07(金)公開
- 27分59秒
今回は収縮期雑音を初めて指摘されるも、自覚症状のない64歳女性の例からディスカッションを開始します。 心尖部で3/6 度の汎収縮期雑音が聴取され、肺部でも聴取されますが、頚部での雑音は聴取せず。レントゲンと心電図は問題なしという患者さんです。 まず第一に、循環器非専門医として、心雑音の聴取はどこまで出来なければならないか、そして聴取された心雑音の起源についてどう考えるか、可能性のある疾患のなかからどのように絞り込んでいくかなど、伊賀幹二先生が詳しく解説していきます。 また、番組後半では大動脈弁閉鎖不全や、僧帽弁閉鎖不全について非専門医が知っておくべき知識や鑑別の方法についても取り上げます。どうぞお見逃しなく。
第12回 大動脈弁閉鎖不全症 プレミアム対象
- 2007/09/07(金)公開
- 26分17秒
今回は、大動脈弁閉鎖不全症(AR)」について、より掘りさげて解説します。 第9回「非専門医のための心エコー講座」の回でも、最近の心エコー機器の普及・高性能化に伴い本来は治療不要な軽症の患者さんであっても、ドプラでARシグナルが出現するため、いたずらに不安に陥らせる例が後を絶たない…という話が出ました。手術施行すべき高度のARなのか、経過観察すべき中等度か、あるいは臨床上有意でないものなのかどうかを見極めることは、一般医の責任です。番組では、一般医における大動脈弁閉鎖不全症の重症度評価を中心に、病因や鑑別すべき類似の疾患など、伊賀幹二先生が勘所を詳しく解説していきます。どうぞお見逃しなく!
※第1回~第3回は、2012年に増補改訂版を制作に伴い、以下の通り差し替えて配信しております。
◆第1回 イントロダクション 循環器非専門医の到達目標 → 第1回 循環器非専門医の到達目標(増補改訂2012年版)
◆第2回 ニトロでいいの?安定性の労作性狭心症 → 第2回 安定性の労作性狭心症(増補改訂2012年版)
◆第3回 日本人に多い異型狭心症 → 第3回 日本人に多い異型狭心症(増補改訂2012年版)