常識すぎて新しい「病棟指示簿の書き方」 新米研修医に超オススメな理由

2026/04/25

春。出会いと別れの季節。


今月から気分一新、新天地で働き始めている先生も多いことでしょう。なかんずく、先月めでたく国家試験に合格した9000人あまりの新米医師たちが各地で初々しく臨床研修に取り組み始めているはずです。


CareNeTVの「臨床研修サポートプログラム」は、その2年間の臨床研修を真に実りあるものとするためにケアネットが独自に考案、制作した教育プログラムです。内科・外科・産婦人科・精神科など臨床研修で回らなければならない診療科を各テーマ10分で予習・復習できる「ローテート科別カリキュラム」からスタート。のちに、どの診療科でも必要となる基本的なスキルを扱う「全科共通」を徐々に追加しています。


「全科共通」の内容は、「カルテの書き方」から「検査値の読み方」「栄養・輸液」「医療安全」とかなり“地味め”ですが、それがかえって研修医のニーズにミートしているようで、好評を得ています。教科書的な説明ではなく、現場で指導医や先輩から口伝で学ぶようなTipsが簡潔かつ体系的に整理されているからでしょう。


「研修医のための病棟指示」は、中でもこのコンセプトをもっとも体現している番組です。


3年前、「臨床研修サポートプログラム」の企画を温めていた当時、臨床医の先生方と話す機会があると「研修医がまず困ることって何ですか?」と片っ端から尋ねるようにしていました。そんな中である先生がこんなことを言っていました。


「指示簿の書き方とか誰も教えてくれないのに、いきなりやらなきゃならないから困るんじゃないかなー」


しじぼ?


恥ずかしながら、僕はその時その言葉を知りませんでした。何十年も臨床医学コンテンツを制作しているにもかかわらず、です。その後、指示簿というのが病棟を担当する医師・医療者にとって常識中の常識と知り、己の無知を痛感させられたわけですが、そんな当たり前すぎて見逃されるピットフォールみたいな部分をこの企画で埋められたら、と思いを新たにしたものです。


番組リリース後、「病棟指示簿についてのレクチャーは初めて拝見しました。研修医だけでなく病棟医にとっても良いレクチャーだと思いました」とコメントを寄せてくれた先生がいて、内心ほくそ笑みました。


実は、「研修医のための病棟指示」の講師選びにも悩みました。感染症や医療安全の専門家はいても「病棟指示」の専門家なんていません。病院勤務の臨床医なら誰でもやっていることだけに、誰に頼んだらいいのかわからないというパターンです。


最終的に、別の企画でいつもコミュニケーションを取っている筒泉貴彦先生にお願いしたわけですが、収録して正に適任だったと感じました。


筒泉先生は総合内科医として日米で幅広い臨床経験を持ち、教育者としても長年研修医指導に携わっています。研修医がどこで迷い、どこで判断を誤りやすいのか熟知しており、講義でも実際に病棟で遭遇する場面が思い浮かびます。判断の根拠が明確で、視聴した研修医の先生方も腹落ちするのではないでしょうか。


その後制作することを決めた「研修医のための頻用薬の使い方」は、迷わず筒泉先生に依頼しました。


病棟で四苦八苦している研修医を見かけたら、ぜひこの2本をお勧めください。病棟での当たり前の仕事は、正しい型を学べば、抜け漏れなく効率的にこなせるようになります。忙しい日々の中で、自信を持って臨床に向かえるようになるはずです。


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