「京都にスゴい医者がいるらしい」日本中の内科医が唸ったEBM診断学

2020/07/26

 「京都の洛和会丸太町病院の上田先生というのはスゴいらしいよ」


 僕は職業柄、常に優れた臨床医探しのアンテナを張るようにしています。今から7、8年前でしょうか?その頃、とくにCareNeTVの新しいスター講師を探していて、ことあるごとに、いろいろな先生方に「どこかに、いい先生、いないですかねー?」と尋ねていましたが、そんな中で上田剛士先生の噂を聞きつけました。


 ほぼ時を同じくして、医学書院から「ジェネラリストのための内科診断リファレンス」が発刊。今や内科医の定番とも言える同書ですが、発刊当時は、その異次元のクオリティーに、日本中の“心ある内科医”が驚愕したものです。


 今Amazonのレビューをのぞいても、「今更改めて言うほどでもないが・・・この本は神です」「成書の知識が、どんどん繋がって、現場で役立つ知識に変わっていくよう」といった絶賛コメントが並んでいます。


 ともかく一度お目にかかりたいと、なんとかアポイントを取りつけ、暑い夏の京都を訪れたのが2014年。


 面会前、僕が頭の中に描いていたのが、当時テレビで流行っていた「ドクターG」をいわば普遍化した番組。ドクターGでは、実際の症例を用いて、さまざまな症状から、1つの診断という答えを絞り込んでいくわけですが、僕のアイデアは、外来でよく遭遇する症候から、およそ考えうる疾患を網羅できないか、というものでした。


 「外来で出合う8割の症候をカバーしたいと考えているんですが…」


 初対面の僕のざっくりとしたお願いに上田先生は、少し間を置くと、「できると思いますよ」と、さらりとおっしゃいました。あの冷徹な趣きで。


 それが結実したのが『Dr.たけしの本当にスゴい症候診断』です。3シリーズで、主要20症候をカバー。

とことんエビデンスに立脚した上田先生ならではの精緻なアプローチで、今やCareNeTV屈指の人気番組になりました。


 番組タイトルも当時のテレビ番組「たけしの本当は怖い家庭の医学」をもじったものです。僕が案出したわけではなく、番組にも出演している若い先生の「『たけしの本当にスゴい臨床医学』でいいんじゃないっすか?」という収録の合間の何気ない一言を拝借しました。


 ぜひご覧ください。本当にスゴいですから。


『Dr.たけしの本当にスゴい症候診断』

『Dr.たけしの本当にスゴい症候診断2』

『Dr.たけしの本当にスゴい症候診断3』

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