Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線(全13回)
シリーズ解説
- 第1回 外来 case1 ―18歳女性・・発熱・リンパ節腫脹―
- 第2回 外来 case2 ―72歳男性・・CRPが下がらない―
- 第3回 外来 case3 ―90歳女性・・8年間繰り返す発熱―
- 第4回 入院患者 case1 ―56歳男性・・3週間の発熱・腹痛―
- 第5回 入院患者 case2 ―46歳女性・・皮下結節を伴う発熱―
- 第6回 入院患者 case3 ―69歳女性・・長期間下がらない熱―
- 第7回 悪性疾患 case1 ―68歳男性・・3週間続く発熱―
- 第8回 悪性疾患 case2 ―69歳女性・・皮疹を伴う発熱―
- 第9回 悪性疾患 case3 ―30歳女性・・長期血球増加の発熱―
- 第10回 悪性疾患 case4 ―57歳男性・・血小板減少を伴う発熱―
- 第11回 膠原病 case1 ―84歳男性・・退院間近の不明熱―
- 第12回 膠原病 case2 ―70歳女性・・上気道症状と不明熱―
- 第13回 膠原病 case3 ―68歳男性・・紫斑を伴う不明熱―
岩田 健太郎 先生 神戸大学 感染症内科 教授 / 大木 康弘 先生 愛知県がんセンター中央病院血液細胞療法部医長 / 岸本 暢將 先生 杏林大学医学部付属病院 腎臓・リウマチ膠原病内科 准教授 / 鈴木 富雄 先生 大阪医科大学附属病院 総合診療科 科長 / 西垂水 和隆 先生 今村病院分院 救急・総合内科 部長
配信中の番組
第1回 外来 case1 ―18歳女性・・発熱・リンパ節腫脹― プレミアム対象
- 2009/10/23(金)公開
- 42分0秒
「不明熱(FUO)」とは読んで字のごとく原因が特定できない原因不明の熱のこと。FUOは「Fever of Unknown Origin」の略です。この不明熱、実は臨床の現場では非常に多く見られる疾患です。ところが、例えばハリソンのような名著ですら、膨大な鑑別疾患の他には、「感染症、膠原病、悪性疾患が多い」、「丁寧な病歴と診察が大事」という一般論を記すにとどまっています。現象としてはコモンでありながら原因が多岐に渡るため、不明熱に、これだ!という診断方法は未だ存在しないのが現状なのです。 この番組では「熱」のプロ、岩田健太郎先生が臨床の現場で活躍する先生との対談の中で不明熱に光をあてていきます。各先生が経験した不明熱の症例を検討していくことで、診断への手がかりを数多くご覧いただけるはず。 「不明熱」は医師の技量次第で「不明熱」ではなくなるのです。Dr.岩田の不明熱(FUO)診断を是非ご覧ください!
第2回 外来 case2 ―72歳男性・・CRPが下がらない― プレミアム対象
- 2009/10/23(金)公開
- 36分0秒
「不明熱の診断は難しい!」と思い込んではいませんか?確かにそれは事実ですが、「実は診断の手がかりが目の前にあるのに、それに気がついていないことがあります」と西垂水和隆先生。一つの鑑別診断に目を奪われ正しい鑑別に結びつく大きな手がかりを見逃してしまったり、検査の結果にばかり気を取られ患者さんの訴える症状を軽視してしまったり、注意深く病歴をさかのぼると既に診断の手がかりが示されていたりすることもあります。 「まれ」な疾患が多い不明熱ですが、外来では「コモン」な疾患の非典型なプレゼンテーションであるものも多いことから、まずは丁寧な病歴徴収、診察、そしてコモンディジーズへの十分な理解が必要なのです。 今回も岩田健太郎先生と西垂水和隆先生による、明解な「外来での不明熱の考え方」を堪能していただきます。
第3回 外来 case3 ―90歳女性・・8年間繰り返す発熱― プレミアム対象
- 2009/10/23(金)公開
- 39分0秒
外来での不明熱、今回の「Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線」の症例は「8年間繰り返す発熱」です。不明熱を得意とする西垂水和隆先生にとっても記憶に残る症例です。 外来で見る不明熱の多くは、医師のちょっとした思い込み、あるいは病歴や身体診察の軽視により、単純な疾患が見逃されることによって起こります。それは医師の技量や熱意にかかわらず、どんな医師にでも起こりうることなのです。 このような不明熱を診断するためにはどうしたらいいのでしょう。今回は西垂水和隆先生や岩田健太郎先生の失敗談を検討することで、そのヒントを解き明かしていきます。是非その感覚を学び取ってください。 8年間繰り返す発熱…さあ、この患者さんにいったい何が起こったのでしょうか?!
第4回 入院患者 case1 ―56歳男性・・3週間の発熱・腹痛― プレミアム対象
- 2009/12/04(金)公開
- 48分0秒
前回までの「Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線」の外来ケースで、不明熱がどんな状況で生まれるか、またどう対峙していけば良いかという基本的な姿勢を学んでいただけたと思います。 今回からは名古屋大学の鈴木富雄先生をお招きして、入院患者での不明熱の症例を岩田健太郎先生と検討していきます。いろいろな精査を行っても診断に行き着かない難解な症例を通して、不明熱へのアプローチをさらに深く解説していきます。 番組では、不明熱の症例を数多く経験されている鈴木先生が独自に編み出した「不明熱へのアプローチ13ヵ条の原則」を大公開。抗菌薬やステロイドの考え方、検査所見の注目点、など。必見です。
第5回 入院患者 case2 ―46歳女性・・皮下結節を伴う発熱― プレミアム対象
- 2009/12/04(金)公開
- 36分48秒
前回の「Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線」で鈴木富雄先生が提唱する「不明熱へのアプローチ13カ条の原則」は会得していただけたでしょうか。この原則には、「抗菌薬やステロイドを中止」、「フェリチン、赤沈、尿沈査に注目」、「CTには造影剤を使う」など、テクニカルなヒントが多く含まれていますが、それだけではなく、医師として患者さんと向き合う姿勢も示されています。 今回の症例はまさにその姿勢が問われる一例です。診断に向かう変わらぬ姿勢が貫かれているか、患者さんとともに苦楽を共有し常にベストをつくしているか、医療チームとして統一した対応ができているか
第6回 入院患者 case3 ―69歳女性・・長期間下がらない熱― プレミアム対象
- 2009/12/04(金)公開
- 34分0秒
今回の「Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線」の症例は数多くの不明熱の症例を診てこられた鈴木富雄先生にとっても、相当診断に難渋した症例の一つです。 病歴や身体診察、検査にも特別な所見がなく、時間ばかりが過ぎていく。繰り返す検査の中で疲弊する患者さん、憔悴する主治医団。抗菌薬やステロイド使用の誘惑…。そんなときはどうしたらいいのでしょう。 「ブレない論理的思考が重要です。患者さんと苦しみを共有する中でプロとして患者さんにとってのベストを考え続けることが必要です」と鈴木先生は語ります。診断までに半年を要したこの症例から、FUO不明熱診断の技術的な側面だけでなく、それと向かい合う医師の姿勢を学んでください!
第7回 悪性疾患 case1 ―68歳男性・・3週間続く発熱― プレミアム対象
- 2010/04/16(金)公開
- 18分0秒
不明熱の原因として多く考えられる感染症、膠原病、悪性疾患。 その一つ、悪性疾患の専門医をゲストに招き、その視点を交えて更に詳しく不明熱を探求していきます。「Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線」では、今回から、愛知県がんセンターの大木康弘先生を迎えて、不明熱の症例を岩田健太郎先生と検討していきます。悪性疾患を病歴だけで診断することはできませんが、どんな悪性疾患がどの程度の割合で発熱症状を起こすのか、またそれはどのくらい予後に影響するのかを知識として持っておくことが重要です。まずはそこから学んでいきましょう。
第8回 悪性疾患 case2 ―69歳女性・・皮疹を伴う発熱― プレミアム対象
- 2010/04/16(金)公開
- 18分39秒
悪性疾患の難しいところは他の疾患と違い、病歴や身体診察にほとんど手がかりがないことです。 それだけに、診断にいたる少ない手がかりを見逃してはいけません。年齢や出身地に敏感であること、熱に伴って出た皮疹を、きちんと評価すること、など、常に悪性疾患の可能性を頭に入れておきましょう。不明熱(FUO)診断の幅を広げる知識を是非会得してください。
第9回 悪性疾患 case3 ―30歳女性・・長期血球増加の発熱― プレミアム対象
- 2010/04/16(金)公開
- 33分0秒
不明熱の患者さんが悪性疾患であることは、それほど多くありません。また、症状も非特異的で、一般診療でそれと特定することはなかなか難しいものです。しかし、常に鑑別の中に入れておくことは重要です。 例えば、今回の「白血球値が下がらない」という症例、もちろん第一に考えるのは感染症ですが、「原因が見つからない」、「なかなか白血球値が下がらない」、そんなときはやはり血液疾患を考慮する必要があります。ヒントになる症候もいくつかあります。稀だからこそ、常に疑いの目を持っておくことが大切なのです。
第10回 悪性疾患 case4 ―57歳男性・・血小板減少を伴う発熱― プレミアム対象
- 2010/07/23(金)公開
- 41分0秒
「不明熱の診断はやはり“忍耐”の一語につきる。」今回の「Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線」はこのことが実感できる症例をご紹介します。熱の他には、病歴、身体所見ともに特筆すべきことがなく、検査でも血小板が低い、LDHが高い、など非特異的な所見ばかり。感染症や膠原病の可能性をひとつひとつ消していき、確定診断に迫るために苦痛を伴う生検を繰り返す。そして最後にたどり着いた診断は…。 医師にも患者さんにも根気の要る不明熱、その診断の過程を追いながら診療のパールを多数お見せいたします。 更に番組では不明熱を見る上で知っておきたい血球貪食症候群についても詳しく解説します。ぜひ知識として覚えていただきたいと思います。
第11回 膠原病 case1 ―84歳男性・・退院間近の不明熱― プレミアム対象
- 2010/07/23(金)公開
- 35分0秒
今回の「Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線」からはケアネットでおなじみの岸本暢将先生を迎えて、膠原病とその関連疾患による不明熱を検証していきます。不明熱の5人に1人は膠原病と言われるように、原因としては比較的高率な膠原病についての知識は不明熱を考える上で欠かすことができません。 膠原病と言えば“リウマチ因子”“抗核抗体”“ANCA”などの検査を思い浮かべる方も多いと思いますが、まずは「丁寧な病歴聴取と身体診察が重要です」と岸本先生は力説しています。また、関節炎を伴う不明熱の考え方も合わせて解説します。日々の診療の中で活かせる知識満載のプログラムをお見逃しなく!
第12回 膠原病 case2 ―70歳女性・・上気道症状と不明熱― プレミアム対象
- 2010/07/23(金)公開
- 42分0秒
もしかしたら膠原病かも知れない不明熱…。そんなとき、専門医に紹介する前にできることがあります。もちろん診断には専門的な検査が必要なこともありますが、多くの膠原病疾患の診断基準からもわかるように、病歴聴取、身体診察という一般的な検査だけで、ある程度診断を絞り込めるのです。そのためにはやはり何回でも繰り返して聞く病歴聴取と丁寧な身体診察が重要になってきます。 今回は、専門医以外には少々敷居が高そうなSLE(全身性エリテマトーデス)や成人スティル病についても分かりやすく解説。一般診療でも出来る診断のヒントなど、明日の診療で使える知識が満載ですので是非ご覧ください!
第13回 膠原病 case3 ―68歳男性・・紫斑を伴う不明熱― プレミアム対象
- 2010/07/23(金)公開
- 38分0秒
不明熱のいろいろな鑑別疾患の中でも、非常に診断が難しい血管炎が今回のテーマです。血管炎は種類も病態もいろいろで分かりにくい?ご心配なく。今回の「Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線」は血管炎がすっきり分かる分類法を解説します。この分類に則って考えていけば、たとえ日常診断の中でも、ある程度、診断が見えてきます。 また、検査結果がリウマチ因子も抗核抗体もANCAも陰性だったから血管炎はないだろう…、と考えるのは間違いです! まずはこういった検査がそれぞれどのような意味があるのかを覚えてください。そして診断には検査だけでなく、病歴と身体診察も合わせて総合的な診察が必要になります。 「即、紹介」ではなく出来るところまで、是非挑戦してみてください!
評価一覧
関連シリーズ
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イワケンの「極論で語る感染症内科」講義(全11回) 2015/11/11(水)~
イワケンこと岩田健太郎先生が感染症内科・抗菌薬について極論で語ります。
「この疾患にはこの抗菌薬」とガイドラインどおりに安易に選択していませんか?それぞれ異なった背景を持つ患者にルーチンの抗菌薬というのは存在するはずがありません。抗菌薬が持つ特性や副作用のリスクなどを突き詰めて考え、相対比較をしながら目の前の患者に最適なものを特定することこそが、抗菌薬を選択するということ。イワケン節でその思考法をたたきこんでいきます。
きょく ろん 【極論】
1.極端な議論。また,そのような議論をすること。極言。
2.つきつめたところまで論ずること。
大辞林第3版(三省堂)
※本動画『イワケンの「極論で語る感染症内科」講義』は、丸善出版で人気の「極論で語る」シリーズの講義版です。岩田健太郎先生の著書「極論で語る感染症内科」は2016年1月丸善出版より刊行
書籍は からご確認ください。
第1回 なぜ極論が必要なのか?
第2回 あなたはなぜその抗菌薬を出すのか
第3回 その非劣性試験は何のためか
第4回 急性咽頭炎の診療戦略のシナリオを変えろ!
第5回 肺炎・髄膜炎 その抗菌薬で本当にいいのか?
第6回 CRPは何のために測るのか
第7回 急性細菌性腸炎 菌を殺すことで患者は治るのか
第8回 ピロリ菌は除菌すべきか
第9回 カテ感染 院内感染を許容するな
第10回 インフルエンザ 検査と薬の必要性を考えろ
第11回 HIV/AIDS 医療者が知っておくべきHIV/AIDS診療の今 -
Dr.岩田の感染症アップグレードBEYOND(全9回) 2012/10/10(水)~
2005年に発売されてから今も根強い人気を保つ岩田健太郎先生の「感染症アップグレード」。あれから数年が経過し、感染症を取り巻く状況はどう変わったのか?日本における感染症診療のレベルはどこまで達したのか?最新のトレンドを解説しつつこれからの医師が感染症とどう関わっていくかをDr.岩田こと岩田健太郎先生が解説します。
第1回 抗菌薬の危うい未来
第2回 感染臓器と原因微生物、そして?
第3回 薬理学を武器にせよ
第4回 市中肺炎に潜む罠
第5回 尿路感染を舐めていないか?
第6回 解剖学(アナトミー)で考えるSSTI、骨・関節の感染症
第7回 スピードで勝負する髄膜炎
第8回 実は難しくない院内感染症
第9回 僕たちはそこで何ができるのか? 被災地での感染症対策 -
Dr.岩田の感染症アップグレード-外来シリーズ-(全7回) 2006/09/08(金)~
大好評の岩田健太郎先生による「Dr.岩田の感染症アップグレードー抗菌薬シリーズー」に続く「外来シリーズ」では、外来診療に役立つ実戦知識を解説します。外来で一番目にする感染症といえば、“風邪”。その風邪に対して抗菌薬を出すか出さないか迷うことはありませんか?でも岩田式気道感染の分類法で、もう迷うことはありません!外来で頭を悩ませる尿路感染や下痢。尿路感染は、男女で全くマネジメントが異なるため、そこを重点的に解説。下痢は、多種多様の原因は突き詰めず、診断の決め手となる病歴の取り方からケアの仕方まで詳しく解説します。その他、近年注目を集める「旅行医学」「STI (性行為感染症)」「HIV」も取り上げます。
第1回 風邪ですね…ですませない、気道感染マネジメント(1)
第2回 風邪ですね…ですませない、気道感染マネジメント(2)
第3回 スッキリ解決!外来の尿路感染
第4回 その下痢に抗菌薬使いますか?
第5回 気分はトラベル!楽しい旅行医学
第6回 外来の最難関 STIに挑戦!
第7回 知らないではすまされない!HIVの基礎知識 -
Dr.岩田の感染症アップグレード-抗菌薬シリーズ-(全6回) 2006/02/03(金)~
熱が出たから××マイシン、CRPが高いから××ペネム・・・こんな抗菌薬の使い方をしていませんか? 「こういった非常識がまかり通る日本の感染症マネージメントの現状は忌々しきものがある。これまで日本では感染症を正しく教える場が殆どなかった」と語る、世界標準の感染症マネージメントを知り抜いた岩田健太郎先生。現在日本で行われている間違った抗菌薬の使い方を通して、抗菌薬を選ぶときや使うときの基本になる考え方を伝授します。抗菌薬の選び方・使い方・考え方を一から指導!
第1回 抗菌薬投与ココがまちがい!
第2回 ペニシリンを知らずして抗菌薬を語るなかれ!
第3回 セファロスポリンの落とし穴に気をつけろ!
第4回 ST合剤とアミノグリコシドで腕を上げろ!
第5回 本当は危ない!ニューキノロンとマクロライド
第6回 感染症Q&A